【祭礼日】7月7日
【場 所】浅間大社(富士宮市宮町1-1)
【日 程】13:00~15:30
浅間大社は、全国に祀られている1300余の浅間神社の総本宮で駿河国一之宮でもあります。
浅間大社の御田植祭は、当地の人々が富士山の雪解け水を利用して田値えを行い無事終了したところで、富士山からの恵みの水への感謝と秋の豊穣を祈願する祭りで、かつては6月28日に行われていましたが、明治28年に7月7日に変更されました。
祭礼当日午後、拝殿で御田植祭の奉告神事が行われた後、神社から500mほど南にある「神田宮」で御田植祭が行われます。当日は小雨模様で、祭典奉仕者の皆さんは傘をさして移動します。
神田宮には赤い大きな鳥居と祠があります。境内には大型のテントが張られています。祠前で神事の後、テント内で「田舞歌」と「田舞」が奉納されます。
田舞歌を歌う早乙女は、緑の千早(チハヤ)・緋の袴姿に前天冠を被る少女5人で、田舞を舞う早乙女は歌方と同じ衣装に天冠を被る少女20人です。いずれも地元の小学校5・6年生だそうです。これに笛の伴奏がつきます。笛方1人は、松葉色の狩衣(カリギヌ)・紫の袴姿に烏帽子を被っています。
笛の音に合わせて歌方が笏(シャク)拍子を打ちながら歌い、舞方は最初、赤の紙垂(シデ)が付いた榊の枝を持って舞い、次に榊を置いて手踊りに移ります。
田舞歌と田舞が終わると、境内の一角にある3m四方ほどの神田で「田代行事」が行われます。白の狩衣姿に烏帽子と黒の神面を被る3人が、それぞれ鍬・踏み鋤・萩の小枝(肥草)を持ち、田起こし・肥草撒きの所作をします。
次に、神職・早乙女などが神田の前に横一列に並び、稲苗を神田に投げ込みます。稲苗は40~50cmにも育った苗なので、紙飛行機を飛ばすように片手につまんで投げます。この苗は、後ほど神田に植え直されるようです。
神田宮での行事が終わると、神社に戻り拝殿前で田舞歌と田舞が奉納され、最後に、拝殿回廊から神職・早乙女などが稲苗を参拝者に向かって撒きます。これを手にした皆さんは縁起物として持ち帰るようです。
拝 殿 田舞歌の歌方(神田宮)
田舞(神田宮)
田代行事(神田宮)
神田に稲苗を投げ込む(神田宮) 投げ込まれた稲苗(神田宮)
田舞(神社) 田舞歌の歌方(神社)
田舞(神社)
田舞(神社) 稲苗を撒く(神社)