江浦の水祝儀

【祭礼日】1月2日
【場 所】住吉神社(沼津市江浦10)

【日 程】17:00~17:45(式典)、18:00~18:30(礼酒)、18:35~18:50(祭礼歌舞)、19:00(水祝儀)、19:20~19:35(礼酒)、20:30~(裸詣り)

江浦(エノウラ)の水祝儀は、昨年1年の間に結婚した花婿に海水を浴びせて一戸前となったことを祝う江戸時代から伝わる伝統行事で、かつては青年団がすべて取り仕切っていましたが、現在は江浦伝統文化保存会と自治会により行われています。

【冷酒の式】本殿での神事と浦安の舞の後、ていめん笠と呼ばれる菅笠と藁束を載せた角盆を持った花婿とその保証人にあたる添婿(ソエムコ)が社務所に入り、待ち受ける保存会や自治会の役員と「冷酒(レイシュ)」を酌み交わします。今年の花婿は2人で添婿も2人付き添います。(昔は花婿が10人ほどいたそうです)

【祭礼歌舞】花婿が一戸前と認められると、境内で、長老10人の祝い唄と大太鼓・小太鼓の囃しに合わせて、女物の長襦袢に赤い腰紐を締め、おかめやひょっとこの面を被った青年たちが輪になって祭礼歌舞(サイレイカブ)を踊ります。輪の中心ではていめん笠を被り両手に藁束を持った花婿が踊ります。この後、水かけが行なわれます。

【水かけ】20~30年前までは笹で海水をかけるだけでしたが、それでは面白くないとしてバケツで水をかけるようになり、現在では本殿前にある5段の石段の上に一列に並べた4ヶの大樽に水を満たし笹束を浮かべ、石段下で待ち受け石段を登ろうとする花婿・添婿と水をかける素振りだけをするかけひきの後、花婿・添婿に向けて大樽を一斉に押し倒して豪快に水をかけます。

水かけが終わると、社務所で再び「冷酒」を酌み交わします。花婿が「冷酒」を頂いた後、添婿が保存会や自治会の参列者全員に「冷酒」を注いで廻ります。

【初詣り】次に、10人ほどが白いパンツと腹巻姿(昔は褌一丁)の裸になり焚き火で体を温めた後、地域の安全・繁栄を祈願するため六根清浄を唱えながら提灯を持って集落内の祠8ヶ所を参拝して廻る初詣りをします。

 

  江浦囃子                   祝詞奏上

 

     今年の花婿                               花婿が冷酒を頂く

 

唄い手の長老                                 祭礼歌舞

 

花婿と添婿が水を浴びる

 

 花婿が冷酒を頂く                           添婿が冷酒を注ぐ

 

焚き火で体を温める                            裸詣り     

 

     裸詣り                                 御神酒の接待

祭りの栞(トップ)

 

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