青木村総合文化祭(文化会館)

【祭礼日】11月第一土・日曜日
【場 所】文化会館(小県郡青木村田沢3252)

【日 程】土曜日10:00~16:00(吹奏楽・コンサートなど)、日曜日8:30~12:00(各団体の踊り・歌・詩吟・義民太鼓など)、13:00~16:00(壁塗り踊り・神楽・ささら踊り・三頭獅子)

青木村は、上田市の西に接する人口約4,500人の村で、古くから「夕立と騒動は青木から」と言われるように、青木村では江戸時代から明治にかけて5回も農民一揆が起こっており日本で最も一揆が多発した村といわれます。

青木村の「奈良本(ナラモト)の獅子舞」の開催日などを調べるため青木村役場に電話でお聞きすると、毎年11月第一土・日曜日に開催する「総合文化祭」の中で舞われていると教えて頂きました。

土曜日は特別企画が入ることが多く、これにより土・日曜日の催し物の内容や開始時間が少しずつ変わるようです。当日は多彩な行事のほかに、中学生の屋台村、商工会婦人部の喫茶店、赤十字奉仕団の炊き出し、消防団の豚汁・焼きそばなどが出され、村あげての祭りとなります。

今年は「義民太鼓保存会」30周年記念の行事が土曜日午前中に催され、日曜日は義民太鼓の演奏はないとのことでしたので、午後からの「壁塗り踊り」「神楽」「ささら踊り」「三頭獅子」を見学しました。

【壁塗り踊り】昔ながらの土壁塗りの所作を模した当郷地区のユーモラスな踊りです。土を捏ね、「モッコ」に入れた土を天秤棒で担ぎ、左官鏝(サカンゴテ)で壁に塗る所作を、黒の鯉口シャツ・半纏・股引姿の7人と紺絣に赤の腰巻姿の女装男子1人が、笛と締め太鼓の囃子に合わせて踊ります。

【神 楽】村松中・村松西・中村・下奈良本の4地区が、それぞれの神楽屋台の笛・締め太鼓の囃子に合わせて舞います。いずれも伊勢神楽系の二人立ち獅子舞です。下奈良本の獅子舞では、獅子頭を持つ舞い方が紫地に白の鶴を染めた衣装で舞うのが珍しいです。

【ささら踊り】最初に紺の半纏姿に菅傘を被り白足袋草鞋を履き、長さ5~6mの「しなり幟(ノボリ)」8本を持った女性が入場し見物席の周りを囲みます。しなり幟は、雨乞いをしたり豊穣を祈ったりする時に用いるものです。7月中旬、上田市別所神社で行われる「岳(タケ)の幟」行事で使用される幟と形状は変わりません。

次に、緑の着物姿に赤の帯・赤の襷を着け花笠を被り白足袋・草鞋を履いた少女8人、五色の短冊を付けた笹竹を持った紺の半纏姿の男女児4人、丹前を羽織り一本歯の下駄を履き緑の団扇と槍を持つ天狗、韮山(ニラヤマ)笠を被る武士、陣笠を被り火縄銃を持つ兵士役などが入場します。

天狗・武士・兵士役などが舞台の両側で見守る中、花笠の少女8人が両端に紙房をつけた「ささら」を摺りながら輪になって踊ります。笹竹を持つ男女児4人は輪の中に立っています。このささら踊りは、猪の害や流行り病の退散を願う夫神(オカミ)地区の伝統芸能で、7月中旬の祇園祭でも踊ります。

【三頭獅子】一頭の雌獅子を二頭の雄獅子が奪い合い、水神の怒りにより雨を降らせようという一人立ち3頭の風流(フリュウ)系の獅子舞で、信州では「三頭(ミカシラ)獅子」と呼んでいます。関東・東北地方では「三匹獅子」ともいいます。囃子方は羽織袴姿に一文字笠を被った締め太鼓打ち2人と笛1人です。

 

壁塗り踊り

 

 神楽(村松中)                           神楽(村松西)

 

    神楽(中村)                          神楽(下奈良本)

 

   ささら踊り(幟)                        ささら踊り(踊り子)

 

ささら踊り                               三頭獅子

 

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