田立の花馬祭り(五宮神社)

【祭礼日】10月第一日曜日
【場 所】五宮神社(木曽郡南木曽(ナギソ)町田立(タダチ)元組415)

【日 程】12:30~14:30

「田立(タダチ)の花馬祭り」は、豊作・安産・家内安全などの諸願成就を感謝して行われる祭りで、古文書に「享保2年酉年(1717年)、此年南宮産神花馬初テ執行」と記されていることから、300年近い歴史があるといわれます。

五宮(イツミヤ)神社は、南宮社・大平社・八幡社・熊野白山社・神明社の五つの神社お宮が明治41年(1908年)に合祀されてできた神社で、もともと南宮社だったところに鎮座されました。花馬祭りは、湯立てを行っていた神明社を除く4社で行われていたそうです。

JR田立駅前の広場に集まり、神職・高張提灯・神社幟・五色幟・笛約20人・締め太鼓6台・花持ち約10人・花馬3頭などの順で行列を組んで、「花馬街道」と呼ばれる国道6号線を通って五宮神社に向かいます。

高張提灯持ちは黒紋付袴姿、神社幟・五色幟持ちは白の上衣・白の袴姿に菅笠を被り、笛吹き(高校生)・締め太鼓打ち(中学生)は白の上衣・白の袴姿に白の鉢巻きを締め、締め太鼓負い(小学生)と花持ち(小学生)は紺の法被姿、花馬の手綱持ちはそろいの祭り半纏を羽織っています。

花馬は3頭とも木曽馬で、稲穂をかたどって五色の色紙で飾られた竹ヒゴ365本の花を鞍の上に差し、この花の中央には、先頭の前馬に神が宿るとされる緑の「神籬(ヒモロギ)」を、次の中馬に豊作を表す黄の菊を、最後の後馬に南宮社社紋の「日月の幟」を立てています。

花を飾る色紙の五色(青・黄・赤・白・黒)はそれぞれ、明るい空・豊かに実った五穀・太陽・澄んだ水・肥沃な耕地、を示しているそうです。

1Km余の道を1時間ほどかけて五宮神社に着くと境内を三周しますが、この時、新たに神職4人・巫女4人・楽人(笛)4人が行列に加わります。花馬が三周し終えると参拝者が一斉に3頭の花馬に群がり花を奪い合います。花馬は泰然自若として静かに立っています。どちらが賢い動物なのか分からなくなってきます。

手にした花は、虫除けとして田の畦に、また厄除けとして家の入口に挿すのだそうです。

花馬の花奪いが終わると、花馬と同じように花で飾られた子供神輿2基、小学生が担ぐ「わら馬神輿」と中学生が担ぐ「俵神輿」が境内を周回し、最後には子供神輿の花も奪い合いの対象になります。子供神輿は、午前中に田立地区を巡行しています。

 

五宮神社へ向かう行列

   

     前馬(神籬)                 中馬(菊)                後馬(日月の幟)

         

神職と巫女                                笛吹き 

   

                  太鼓打ち                                花馬3頭                   

   

花を奪い合う                           花を奪われた馬

 

わら馬神輿                               俵神輿 

 

祭りの栞(トップ)

 

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