三十三灯籠(長谷寺)

【祭礼日】8月9日
【場 所】長谷寺(長野市篠ノ井塩崎878)

【日 程】20:50(灯籠が山崎公民館を出発)、21:00~21:20(雨乞い護摩焚き法要=長谷寺)、21:40(灯籠が神社に到着・提灯付け・灯籠を立てる=長谷寺境内)、21:50~22:00(太神楽=長谷寺境内)、22:00(灯籠解体=長谷寺境内)、22:10~22:30(太神楽=長谷神社上社・長谷寺本堂)

塩崎の長谷寺は真言宗智山派の寺院で信濃長谷寺とも呼ばれ、日本各地に数多くある長谷寺の中でも日本三長谷と呼ばれる大和・鎌倉・信濃の三大長谷寺の一つです。

8月9日は長谷観音の「千日詣り」の日で、この日に参詣すると千日分の観音様の大功徳に相当するとされています。この日、長谷寺では「三十三灯籠」の祭りが行われます。

当地の稲作は唯一の水源である聖川(ヒジリガワ)の水に頼って行われてきましたが、稲穂が結ぶ8月頃は水不足になることが多く長谷観音に雨乞いをするとたちまち恵みの雨が降ったので、千日詣りの縁日に集まった33軒が感謝の気持ちを込めた提灯を持ってお参りしたのが三十三灯籠の始まりといわれています。

江戸時代の初めに33尺(約11m)の心棒に33個の提灯を付ける現在の形になったといわれ、地元では三十三灯籠のことを「サンジョサン」と親しみを込めて呼んでいます。

祭礼日の午前中、15才以下の子供たちが聖川近くの八幡神社で灯籠の心棒を洗い、午後には36才以上の大人が山崎公会堂に集まって青竹切り・短冊書きなど灯籠制作の作業をし、出来上がるとこれを公会堂前の火の見櫓に立て掛けます。

夜21時前、白の半袖・短パン姿に黒の腹掛けを着け、白の鉢巻を向こう縛りした15~35才の祭典委員約40人が山崎公会堂に集まり、盆提灯を持つ2人を先頭にして灯籠本体(心棒と横木)と青竹を横にして担いで2Kmほど離れた長谷寺に向かって走ります。

一方、長谷寺境内では20時から小学生の「塩崎ヒップホップダンスチーム」がストリートダンスを奉納し、21時から観音堂で「雨乞い護摩焚き法要」が行われます。観音堂は境内の石垣上にあります。

この法要が終わる頃、灯籠を担いだ祭典委員は仁王門から250段の石段を駆け上がり長谷寺の境内に入ります。

灯籠が境内に持ち込まれると、灯籠の心棒に4本の横木を縛り付け、点火した提灯を横木に吊るし、願い事が書かれた短冊を付けた青竹を横木の両端に飾り付けます。これで三角錐になった三十三灯籠が出来上がり観音堂前に立てられます。大勢で作業するので灯籠本体が境内に担ぎ込まれてから7~8分で三十三灯籠が立てられます。

次に、若者2人が、縄の先端に火を点けたものを振り回す「火縄振り」を奉納します。

次に、二人立ち獅子舞の「太神楽」が奉納されます。最初は、獅子の胴幕を拡げて舞い、次に、胴幕を絞りこれを後舞が持ち、前舞が鈴と御幣を持って舞います。囃子は、笛と太神楽屋台に据えられた長胴太鼓・締め太鼓です。

太神楽が終わると、長野市消防団音楽隊が奏するラッパの合図で三十三灯籠が倒され、直ちに解体され境内から運び出されます。その後、大神楽の一行は大神楽屋台とともに観音堂隣にある長谷神社上社と長谷寺本堂で太神楽を奉納します。

 

          観音堂                      ストリートダンス(長谷寺境内)

 

              雨乞い護摩焚き法要(観音堂)                   灯籠用提灯と短冊                  

 

                         灯籠が長谷寺境内に入る                      三十三灯籠を立てる                           

 

三十三灯籠を立てる                      火縄振り          

 

太神楽(長谷寺境内)

 

       長野市消防団音楽隊                      三十三灯籠が倒される      

 

太神楽(長谷神社上社)                        太神楽屋台    

    

太神楽(長谷寺本堂)

 

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