温田の榑木踊り(南宮神社)

【祭礼日】8月23日に近い土曜日
【場 所】南宮神社(下伊那郡泰阜村南宮8361)

【日 程】14:00(勢い酒)、15:00~16:30(榑木踊り=児童館広場→御稲荷様→南宮神社本宮→南宮神社鳥居前→南宮神社)、19:00~19:15(笠やぶき=南宮神社)

泰阜(ヤスオカ)村の南山地方五百石の地は江戸時代幕府直轄の天領でしたが、耕作地が少なく米に代わり年貢として榑木(クレキ)を納めた地で、「温田(ヌクタ)の榑木(クレキ)踊り」は、無事に年貢の榑木を納めることができたことを祝う祭りです。

かつては「南山五百石祭り」ともいわれ、旧暦7月に山元の漆平野(シッペイノ)の村を皮切りに梨久保(ナシクボ)まで旧6ヶ村を順に踊り継がれていましたが、1968年には温田と梨久保の2ヶ村だけになり、2007年からは温田地区の南宮神社だけで行われています。

榑木は、檜(ヒノキ)・椹(サワラ)などから製した上質材で、江戸時代には屋根板材に使用されていたそうです。

祭りの奉仕者40人ほどが、南宮神社の北にある泰阜村南支所の2階大広間で約1時間勢い酒と称する会食をした後、南支所の隣にある児童館広場で榑木踊りを奉納します。奉仕者の衣装は浴衣姿と祭り半纏姿の混在ですが、全員菅笠を被っています。

高さ3mほどの「柳」を中心に立て、傍らに音頭取り1人が控え、この外側に笛方10数人が、さらにその外側に鉦4人と締め太鼓(大・中・小)6人が二重の輪を作り、音頭取りの掛け声と歌にあわせて笛・鉦・太鼓を打ち鳴らしながら右回りに回ります。踊り歌は数曲あるようです。踊り方の輪の外側には赤・白・緑各2本の切子灯籠を手に持ち立てています。

児童館広場での踊りが終わると、神社旗・宮司・切子灯籠(白・緑)・柳・笛・太鼓・鉦・切子灯籠(赤)の順で行列を組んで山の急斜面の細道を下り、JRの線路を横切り御稲荷様前に出ます。ここでも踊りを奉納した後、「渡拍子」を奏しながら南宮大橋袂の「本宮」に向かいます。

本宮での奉納踊りでは泰阜中学校の生徒や小学生も踊りに加わり賑やかになります。この後、再び山の急斜面を上り、南宮神社鳥居前と南宮神社境内で踊りが奉納され休憩のため一旦散会します。午後7時から提灯の明かりだけの暗闇の中で「笠やぶき」が奉納されて祭りは終わります。

 

児童館前

 

     御稲荷様前                                御稲荷様から本宮へ

 

本 宮

 

本宮から南宮神社へ                               南宮神社鳥居前

 

南宮神社境内                                   音頭取り

 

        切子灯籠                                笠やぶき(南宮神社)

祭りの栞(トップ)

 

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