岳の幟(別所神社)

【祭礼日】7月15日に近い日曜日
【場 所】別所神社(上田市別所温泉2338)

【日 程】4:00(夫神岳登頂開始)、6:00(山頂で神事)、7:00(下山開始)、7:50(日影地区出発)、8:10(上手地区)、9:00(石湯前)、10:20(大湯前)、11:30(相染の湯前)・12:40(別所神社)

永正元年(1504年)大干ばつがあって、青木村夫神(オカミ)地区と別所地区の人々が夫神岳の山の神様に雨乞いの祈願をしたところ、恵みの雨が降り作物が蘇り豊作になりました。それ以来夫神岳山頂に祠を建て九頭竜神をまつり、毎年各家で織った3丈の布を奉納し、感謝と祈願をしたのが岳の幟の始まりとされています。

別所温泉の大湯(オオユ)・院内(インナイ)・上手(ワゼ)・分去(ワカサレ)の4地区が1年交代で当番になって行います。今年は上手地区が当番です。

行事当日の夜明け前、当番地区が反物と竹竿を担いで別所温泉を出発し夫神岳に登ります。頂上の九頭竜神(龗)の祠に反物と御神酒を供えて祝詞を奏上し、地域の安全と五穀豊穣を祈願します。龗と書いておかみと読み、雨の下に口が三つ並び、その下に龍の字を書きます。雨や雪など水をつかさどる神様です。

神事が終わると竹竿に布をつけ幟とし、登り竜(青い幟)を先頭に、最後に降り竜(赤い幟)がついて山を下ります。日影地区で出迎えの人々・笛太鼓の囃子とともに坂を下り上手地区に着き、ささら踊りと三頭獅子舞を舞います。

【ささら踊り】踊り手は小学3~6年生の30~40人で、長さ40cmほどの竹のささらを持ち、花笠を被り色とりどりの浴衣と帯に青い襷を十文字に掛け、山吹色の手甲・脚絆を着けて、さらにカラフルな草履を履いています。笛太鼓の囃子に合わせてささらを鳴らしながら踊ります。歌い手は小学2年生の6人で踊り手と同じ衣装をしています。

【三頭獅子舞】竜頭青面の雄獅子2頭、竜頭赤面の雌獅子1頭が、笛太鼓の囃子に合わせて、腰太鼓を打ちながら踊ります。

【囃 子】笛方12人は、一文字笠を被り青い着物に茶色の裃を着ています。ささら踊りで、竹2本で組んだ太鼓台の小太鼓2ヶを打つのは小学生の男子8人です。豆絞りの手拭を頬被りし法被を着ています。獅子舞では笛方の2人が小太鼓を打ちます。

上手地区でのささら踊りと三頭獅子舞が終わると、新たに合流した幟と合わせ約60本の幟を押し立て行列を組んで別所温泉街に入り、石湯前・大湯前・相染の湯前・別所神社の順でささら踊りと三頭獅子舞を舞います。岳の幟の布で着物を作って着ると、年中無病で過ごす事が出来ると言われています。

夫神岳を挟んだ反対の小県郡青木村夫神(オカミ)地区でも、不定期ながら7月中旬の祇園祭で岳の幟と同様の長幟「しなり幟」が献納され、ささら踊り・三頭獅子舞が舞われているようです。

 

日影地区(幟・龗の旗)

 

日影地区(太鼓方・笛方)

 

上手地区(ささら踊り・三頭獅子舞)

 

石湯前(お祓い・ささら踊り歌い手)

 

        大湯前(幟)                        相染の湯前(三頭獅子舞)

 

相染の湯前(ささら踊り)                    別所神社へ向かう幟


祭りの栞(トップ)


 

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