飯田のお練りまつり(大宮諏訪神社)

【祭礼日】4月下旬の金~日曜日(寅・申年)
【場 所】大宮諏訪神社(飯田市宮の前4164)

【日 程】金曜日8:00~17:30、土曜日9:00~17:30、日曜日9:00~17:30

「飯田のお練りまつり」は大宮諏訪神社の式年祭に合わせて行われており、この式年祭は、寅・申年に行われる諏訪大社の式年造営(御柱祭)に合わせて行われています。即ち、飯田のお練りまつりは、6年に一度の諏訪大社の御柱祭と同じ年に行われるのです。

天竜川が流れる長野県南部の伊那地方には古くから「未満水(ヒツジマンスイ)」という言い伝えがあります。未は干支(エト)の未年のことで満水は水害を指します。つまり、干支の未年に大水害があるという言い伝えです。

『むかし、正徳5年(1715年)未満水の時、荒れ狂う濁流から人々が大宮訪神社の高台に逃げ集まり一心に祈願しました。すると、水の流れが野底川と松川へ分かれ飯田は大災害を免れました。』(東野の百年誌)

飯田のお練りまつりは、正徳5年の大洪水の折、祈願によって大災害を免れたことに対する報恩として、人々が飯田城主に「お練りまつり」の復興を願い出て、各集落がそれぞれの芸能を持ち寄ったことから始まったといわれています。

お練りまつりの前日の木曜日、大宮諏訪神社で8時から式年祭が斎行され、その後、夕方まで神輿が市内を巡幸します。

今年のお練りまつりには、飯田・下伊那の各地から42団体が集まり、金曜日から日曜日までの3日間に亘り飯田市内の5ヶ所(本部前・中央公園広場・中央通り4丁目・銀座3丁目・知久(チク)町2丁目)で郷土芸能が披露されます。

今年参加する芸能団体の内訳は、獅子舞26・太鼓5・風流踊り囃子など9・行列2団体で、毎回、最も人気の高いのが本町三丁目の「大名行列」と宮の前の「東野大獅子」で、この2団体だけは金曜日から日曜日まで3日間出演します。

なお、土曜日だけ出演するのは18、日曜日だけは9、土・日曜日の2日間出演するのは13団体です。今回は、土曜日の朝9時から夕方17時までの8時間見学しました。今年の見物人は過去最多の32万人だったそうです。

【大名行列】江戸時代の参勤交代の模様を再現したもので 往時の百万石の格式をもった豪華絢爛な時代絵巻が繰り広げられます。

先頭の「化粧傘」の「エーハリーワサートーナー」「エーコレーワサートーナー」「エーヨーヤサートーナー」の掛け声が順次後ろに引き継がれるとともに、「先箱」「天狗車熊(シャグマ)」「白車熊」「富士形」「大車熊」「蓬莱大馬毛(ホウライオオトリゲ)」の槍の受け渡しが見所といわれています。

【東野大獅子】獅子は、飯田市を含む伊那地方で多く見られる「屋台獅子」です。屋台獅子は、車輪と幌が付いた屋台の先頭に獅子頭が据えられたもので、獅子曳き・お供として伎楽・舞楽系の「宇天王(ウテンノウ)」や天狗・鬼・おかめ・ひょっとこなどが随行して、手踊りもあったりします。

東野大獅子は、全長25m・横幅2m・高さ3.2m・幌布120反・獅子頭30Kgの巨大な屋台獅子で、獅子曳きとして宇天王が付きます。屋台獅子舞を演ずるための人数は、獅子頭120人・笛60人・太鼓38人・宇天王12人の合計230人で、それぞれ4班に分かれて交代して演じます。

獅子舞には「大門口(オオモグチ)の舞」「道中起しの舞」「古所望まだかの舞」「道中ばやし」があり、眠っている獅子を宇天王が囃子に合わせて手綱を引きながら眠りから覚まさせ、起こされた獅子は大暴れしますが、宇天王の華麗な舞いによって獅子は静かになっていく様を演じます。

大名行列・東野大獅子は、ともに見物人が多く前列では見学できません。やむを得ず両方とも後方から少し眺めただけで他の獅子舞などを見学しました。出会った獅子舞はいずれも屋台獅子でした。

会場が5ヶ所に分かれているため、8時間粘っても今日出演する33団体のうち見学できたのはわずか13団体だけでした。

 

大名行列(化粧傘と先箱)                     大名行列(傘と草履)

 

   東野大獅子(宇天王)                     東野大獅子(屋台獅子)

 

天龍峡龍神の舞                            満嶋掛け太鼓

 

鼎中平獅子舞

 

上黒田大獅子舞

 

代田獅子舞                             下殿岡獅子舞

 

羽場獅子舞

 

一色獅子舞                            七椙神社獅子舞

 

七椙神社獅子舞

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