塩野の道祖神祭り(わら馬引き)

【祭礼日】2月第一日曜日
【場 所】塩野道祖神(長野県北佐久郡御代田町塩野793)

【日 程】9:40(開会セレモニー=道祖神)、10:00~11:00(道祖神~浅間神社)

「塩野の道祖神祭り」は、家内安全・無病息災・子供の成長を祈願する祭りで、子供たちがわら馬を引いて地区内の道祖神にお参りします。

昔は、各家で作ったわら馬にお萩や餅を載せて道祖神にお参りしたそうですがいつしか消滅したため、平成7年(1995年)少し形を変えて再開し今年で25回目になりますが、雪のない道祖神祭りは初めてだそうです。

塩野には道祖神は村の東端・西端・分かれ道など4ヶ所あり、集合場所は村の西端の道祖神場になっています。「塩野地区コミュニティーセンター」の100mほど西にあります。

西端の道祖神場には大小4基の道祖神碑があり、紙垂(シデ)が付いた注連縄が掛けられ、一番大きな碑の前には御神酒・ジュースと紅白の餅15セットが供えてあります。

碑の隣には4輪の付いた板の上に大小2頭のわら馬が置かれています。わら馬の背には俵が二つ積まれ、また「道祖神」と書かれた御幣とその両側に紅白の紙垂が立てられ、首には鈴が2ヶ付き、紅白の捻り紐の手綱も付いています。

わら馬には名前もあり、大きい馬は「あお」、小さい馬は「はるかぜ」と名付けられています。全身わら製のあお・はるかぜは毎年交互に作り直されるそうです。かなり時間がかかるものと思いきや1日で出来上がるといいます。

最初に浅間神社氏子総代の4人が道祖神碑に拝礼し、次に「わら馬保存会」の方が塩と御神酒でわら馬を清め、区長が幣束で道祖神と参列者をお祓いします。御神酒とジュースで乾杯した後、10時に祭りの行列が出発します。

子供たちの願い事を書いた短冊と「道祖神」「天神講」の旗を付けた2本の竹を荷台の前に立て、大太鼓を打つ子供2人を乗せた軽トラが先導車となります。子供12人を含め総勢30数人です。

先導車のスピーカーから流される「道祖神の歌」と太鼓の音とともに、あおとはるかぜを引く行列は進みます。道祖神の歌は10番までの数え歌になっていて、静岡県の子守唄民謡の「大黒様」とほとんど同じです。

出発地からすぐの所に高さ2mほどの大きな道祖神がありますが、管理する家で不幸があったということで今年はお参りはせず素通りします。

10分ほどで「宅老所たっちゃん家」に着きここでお年寄りと記念写真を撮り、次に分かれ道と東端の道祖神にお参りします。お参りといっても全員揃ってパチパチと2拍手し合掌するだけです。途中、雪を被った浅間山が見える所で記念写真を撮り浅間神社に向かいます。

神社にわら馬を奉納しお参りした後、保存会の方から紅白の餅が配られ道祖神祭りは終わります。

<道祖神の歌>

道祖神という人は、一に俵ふんまえて、二にニッコリ笑って、三に酒を造って、四つ世の中よいように、五ついつでもニッコニコ、六つ無病息災に、七つ何事ないように、八つ屋敷をひろめて、九つ紺屋をおっ建てて、十でとうとう福の神

 

わら馬(手前があお、奥がはるかぜ)                 道祖神(村の西端)     

 

道祖神をお祓いする                        道祖神(分かれ道)

 

   わら馬(あお)                         わら馬(はるかぜ)

 

道祖神(村の東端)                           先導車    

 

浅間山を背景に記念撮影                     浅間神社でお参り  

 

祭りの栞(トップ)

 

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