【祭礼日】1月7日
【場 所】芦ノ尻道祖神(長野市大岡丙4312)
【日 程】13:00~15:00(道祖神祭り)、18:00(どんど焼き)
「芦ノ尻の道祖神祭り」は、昔、病が近隣の村で流行った時に、病が芦ノ尻村に入ってこないようにと村境の道祖神碑に神面を飾りつけ、悪霊や疫病から村を守ったという伝説から行われている祭りで、かつては15才になった若者が道祖神に1升供えて若い衆の仲間入りをする儀式でもあったそうです。
長野市大岡支所前から予約バスで12時半過ぎ国道12号線沿いの会場に着くと、昨年飾った古い道祖神の神面はまだ取り外されていませんでしたので急いでカメラに納めました。会場で豚汁の振る舞いをしていたのでタクワンなどの漬物とともに戴きました。小雪がちらつく寒い中での温かい豚汁は格別でした。
会場の片隅には地区の皆さんから持ち込まれた正月の注連飾りや達磨が積んであります。時間になると「芦ノ尻道祖神祭り保存会」の名入りジャンパーを着けた10人余が、まず、昨年飾り付けこの1年間村を守ってくれた古い神面飾りを取り外し、忌竹4本と注連縄に囲まれた「道祖神納めの場」に安置します。
次に、稲藁で道祖神碑の汚れを落とした後、碑の前面に稲藁を縦に敷き詰め縄を回して碑に縛り付け、この上に幅1m、長さ数10cmの注連飾りを碑の下から上に何段にも巻き付けます。上にいくほど注連飾りの長さは短くなります。この頃になるとボタン雪が降ってきました。
一方、別の方たちが注連飾りを加工して神面の口・鼻・目・眉毛・口髭・冠を作り、出来上がるとこの順番で飾り付けます。最後に神面の前に藁で作った御神酒樽・三つ重ねの酒杯・肴(鯛)を置きます。
道祖神碑と並んで左側に立っている庚申碑2基・二十三夜塔1基にも注連縄が飾られます。道祖神碑の右側にも小さな四角の石碑があり、これは谷の下にある別の村の道祖神碑だそうで、碑を藁で囲った上で注連飾りと御神酒樽・三つ重ねの酒杯・肴(鯛)を置きます。
また神面飾りと並行して、切り出してきた長さ5~6mの竹20本ほどを組んでどんど焼きのどんどを作ります。古い神面の藁もこの中に入れたようです。
小一時間ほどで全部の作業が終わると、見学者を含め全員そろって道祖神に拝礼した後、道祖神に供えた御神酒を戴きます。
夕方18時から、同じ場所でどんど焼きがあるそうですが、帰りの予約バスが17時でなくなるので残念ながらどんど焼きは見学せずに帰りました。
昨年の道祖神 振る舞いの豚汁
持ち込まれた正月飾り 口・鼻・目などを作る
注連縄を飾る 口を付ける
鼻を付ける 冠を付ける
どんどを作る 下の村の道祖神碑
全員で拝礼する 今年の道祖神