【祭礼日】6月25日
【場 所】大神神社神饌田(桜井市三輪62)
【日 程】10:00~11:00
大神(オオミワ)神社の御田植祭は、秋の豊作を祈り神饌田に早苗を植える神事です。神饌田は「大美和の杜(オオミワノモリ)」の中にあり、大神神社の御神体である三輪山から湧き出る水を源流とする狭井(サイ)川の水を神饌田に引き入れています。
田植えに用いる早苗は、5月12日の「播種祭(ハシュサイ)」で蒔かれた籾種から育てられたものです。
神饌田の正面に設けられた祭壇前で、神職・田植えの奉仕を務める「豊年講」講員・氏子の皆さんが参列して神事が行われます。
奉仕者は、白の狩衣(カリギヌ)姿に烏帽子を被る「田長(タオサ)」、白の半着・蹴出し姿に赤の襷・白の手甲脚絆を着け一文字笠を被る早乙女7人、白の上衣・ズボン姿に青の襷を掛け一文字笠を被る「田作男(タヅクリオトコ)」6人、合計14人です。
神職により参列者にお祓いがなされ、神職が神饌田の畦の中央に赴きお祓いがなされた後、祝詞が奏上されます。
次に、神職に伴われた田作男が鍬を持って畦の中央に立ち、田の中に入り鍬で田を打つ所作をします。次に、早苗を入れた竹籠2丁を天秤棒に担ぐ1人と付き添い1人の田作男2人が、田の畦を巡り早苗を田に投げ入れます。
田植えの用意が整い、早乙女7人と田作男4人が祭壇側の畦に一列に立ち、田の中に入ります。畦の両側では2人の田作男が、早苗の植え場所の目印となる「田植え縄」を引っ張ります。田長が畦に立ち太鼓を打ち、この合図で田植えは進められます。
神饌田は60坪ほどの広さで20分ほどで田植は終わり、神職2人が神饌田の水口に「斎串(イグシ)」を立てます。水口から疫病・悪霊などが入り込まないようにするのだそうです。
生育した稲は10月20日の「抜穂祭(ヌイボサイ)」で刈り取られ、収穫された米は神社の祭典に供えられ稲藁は新年の注連縄に用いられます。
祭 檀 神 事
神饌田をお祓いする 鍬入れをする
早苗を田に投げ入れる 田植えの奉仕をする早乙女と田作男
早苗を植える
水口に斎串を立てる 田植えが終わった神饌田