おんだ祭(野依白山神社)

【祭礼日】5月5日
【場 所】野依白山神社(宇陀市大宇陀野依1047)

【日 程】13:40~14:20

5月5日、野依(ノヨリ)白山神社でおんだ祭が行われます。おんだ祭は稲作物の豊作を祈って行う農耕の予祝行事ですが、ここ野依白山神社では牛や馬が登場しない奈良県では珍しい形式です。

登場するのは、大頭(男神)・小頭(女神)・荒鍬・萬鍬・小鍬・苗籠・植女(ショトメ)3人・間炊(ケンズイ=昼食)配り・囃し方8人(歌い手・大太鼓・小太鼓)
の合計18人で、植女を含め全員男性です。この他に悪さをする子供たちがいます。

白山神社には小さい社が三つあり、真中の小高い場所に本殿、本殿下の向かって左に愛宕社、右に弁天社があり、この日は菖蒲の節句日で、三社の屋根には邪気を祓う菖蒲が二つずつ載せてありました。社務所の高い屋根にも菖蒲が載っていました。

最初に愛宕社の前で、次に弁天社の前で大太鼓・小太鼓の囃しに合わせて、絣の着物に赤の蹴出しと赤の帯を着け、手拭を被り菅笠を持った植女3人が、少しだけ膝を折ったり伸ばしたりしながらその場で3回まわります。苗植えの所作のようです。

次に本殿前で、紺の直衣(ノウシ)姿に烏帽子と翁の面を被り、腰に杵と茣蓙をぶらさげた大頭が、歌と小太鼓の囃しに合わせて足を交互に出しながら傘を半分開いたりすぼめたりします。これを3回行います。

次に荒鍬・萬鍬・小鍬の順で荒起し・中起し・代掻きの所作をします。次に苗籠が天秤棒に担いだ籠の中の苗に見立てたウツギの枝を地面に置いた後、小太鼓の音に合わせて植女が一人ずつ舞います。

本殿前での一通りの所作を終えると、境内に降りて同様の所作をしますが、これを邪魔するように子供が、演者を引っ張ったり悪さをします。今年は子供が一人だけで親族らしき女性たちが悪さの手助けをしていました。

しばらくすると、黒の直衣姿に烏帽子と姥の面を被り、間炊の入った半切り桶を背負った小頭が登場し、間炊配りが桶からシャモジで椀に飯を盛って、植女や囃し方などに食べさせる所作をします。この時、食べる方は「わっ!」と叫びます。満腹の意を表しているそうです。

その後、大頭・植女・田起しなどの一連の所作が続きます。

 

      白山神社本殿                          荒鍬・萬鍬・小鍬・大頭

 

  植 女                                     囃子方

 

本殿での御田植行事

 

大頭・植女の邪魔をする

 

萬鍬の邪魔をする                           間炊配りと小頭

 

植女・苗籠に間炊を食べさせる

 

  苗 籠                                      植 女

 

    植 女                                     記念撮影

祭りの栞(トップ)

 

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