【祭礼日】4月1日
【場 所】大和神社(天理市新泉町306)
【日 程】9:30(祭典)、13:30(御渡り出発) 、15:15(御旅所到着) 、16:45(御旅所出発) 、18:00(祭典)
「ちゃんちゃん祭り」は、大和(オオヤマト)神社の郷中の9町(成願寺町・兵庫町・長柄(ナガエ)町、新泉(ニイズミ)町・岸田町・佐保庄町・三昧田(サイマイデン)町、萱生(カヨウ)町・中山町)の氏子によって行われている祭りで600年以上の歴史があります。
大和神社から御旅所に向かう行列が進んでいくお渡り(神幸祭)の際、撞木(シュモク)で青銅製の鉦を叩いてチャンチャン鳴らすので、ちゃんちゃん祭りと呼ばれています。
祭りは3月23日の宮入りから始まって、3月31日の宵宮渡り・宵宮祭を経て、祭りのメイン行事の4月1日の神幸祭、4月2日の後宮祭と続きます。
4月1日、天気は上々で境内の桜も満開でした。午前中、大和神社と境内摂社の増御子(マスミコ)神社で神霊を神輿に移す儀式が行われた後、午後から2基の神輿が2Kmほど離れた中山町の大和稚宮(オオヤマトワカミヤ)神社にお渡りします。
神輿には、猿田彦大神・錦旗・梅の幹・千代山鉾・頭人児(トウニンゴ)・楽太鼓・大鉦鼓・鉦・梅ズワイ・龍頭・小幣(コヘイ)・甲冑騎馬武者など200人ほどが付き添います。
千代山鉾は、その昔、勅使が行列に参加できない代わりとして供奉したことの名残りだそうです。頭人児は、各町の頭屋一軒につき一人ずつ務める頭屋の男児です。梅ズワイは花の付いた梅の小枝です。龍頭は「龍(タツ)の口舞」で使用します。小幣は、氏子町が1本ずつ奉納する幣束です。
行列は上ツ道(カミツミチ)を経てR169を渡り、田んぼや畑に囲まれた細い道をゆっくりと進みます。菜の花畑の黄色が鮮やかです。御旅所の大和稚宮神社に着くと、氏子町ごとに分かれ茣蓙やブルーシートを敷いて、遅い昼食休憩に入ります。
頭人児のいる町では、頭人児2人が正面に座り、頭人児の間或いは前に、2枚重ねの大鏡餅2組と輪切の丸大根に風車などの高さ1m余の飾り物2組が立てられています。皆さんは両側に相対して一列に座り弁当・お酒を戴きます。
一方、大和稚宮神社本殿前に安置された2基の神輿の前では御旅所祭が行われています。今回は御旅所祭を最後まで見届けず帰ってしまいましたが、この後、豊穣を祈願する「翁の舞」を新泉町が、龍の口舞を兵庫町の頭人児の2人が行なったそうです。
翁の舞と龍の口舞は、還御後、大和神社拝殿でも行われ、またお渡りの途中でも岸田町のお休み所で行われたそうですが気が付きませんでした。下調べが不十分でなんとも締りのない祭り見学になりました。
猿田彦大神 梅の幹
千代山鉾 肩車される頭人児
大鉦鼓 鉦と梅ズワイ
騎馬武者と増御子神社の神輿 本社神輿
「龍の口舞」を舞う頭人児 「龍の口舞」の龍頭
昼食休憩 御旅所祭