御田植祭(大和神社)

【祭礼日】2月10日
【場 所】大和神社(天理市新泉町306)

【日 程】14:00(神事)、14:15~15:00(御田植祭)

大和(オオヤマト)神社は日本最古の神社とされています。拝殿で神事の後、拝殿前庭の四方に斎竹を立て注連縄が張り巡らされた一画を田と見立てて御田植の行事が行われます。巫女の太鼓の合図で行事が進みます。

最初に、田主が踏鋤(フミスキ)で「畦(アゼ)切り」をします。田主は、黒の仕事着・股引を着け草鞋を履き白の手拭いを頬被りした農夫姿です。この田主だけが氏子の役員で、巫女を含め、以後登場する田人2人・牛役1人・早乙女5人はすべて地元の中学生です。

次に、田人の一人が鍬で「畦塗り」をします。田人は、白の褐衣(カチエ)・括り袴姿に黒の手甲・藁製の脛巾(ハバキ)を着け、烏帽子を被り素足に草鞋を履いています。

次に、田人が持つ唐鋤(カラスキ)を牛が曳いて「田起こし」をします。牛役は、紺の直垂(ヒタタレ)姿に藁製の脛巾(ハバキ)を着け草鞋を履き、牛の面を被っています。

次に、田人の一人が鍬で畦に豆を蒔く穴を掘る所作をします。四辺の畦のうち、二辺の畦には榊の枝が3本ずつ立っており、豆を蒔く穴は榊の枝の近くに設けられます。

次に、田人の1人が豆が入った箕(ミ)を持ち、数粒の豆を穴に落としていきます。そのすぐ後ろから灰の入った箕を持つ田人が豆の上に灰を被せます。榊の枝は、田の畦に育った豆の枝を表わしているのかもしれません。

次に、田人が持つ馬鍬(ウマクワ)を牛が曳いて「田均し」をします。その後、松苗がいっぱい入った唐櫃(カラビツ)を田人2人が天秤棒で担いで、田の要所要所に松苗を落としていきます。

次に、早乙女5人がそろって田に苗を並べて田植えの所作をします。早乙女は、濃紺の袷・帯姿に赤の襷を掛け、白の手甲・濃紺の脚絆を着け白足袋に赤緒の草鞋を履き、姉さん被りの手拭いと一文字笠を被っています。

田植えが終わると、巫女が打つ太鼓の合図で見学者が一斉に松苗を拾い合います。松苗には景品が当たる抽選券が入っているようです。

 

 踏鋤で畦切り                             鍬で畦塗り

 

  唐鋤で田起こし                          豆を蒔く穴を掘る

 

豆を蒔き灰を被せる                         畦豆と被せた灰

 

 馬鍬で田均し                              苗束を置く

 

 松苗で田植え                            松苗を拾い合う

祭りの栞(トップ)

 

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