【祭礼日】2月第一日曜日
【場 所】飛鳥坐神社(高市郡明日香村飛鳥707-1)
【日 程】14:00~15:00
飛鳥坐(アスカニイマス)神社境内の能舞台で神事の後、おんだ祭が行われます。天下の奇祭と言われるだけあって、能舞台前は早くから人で一杯です。翁・天狗・牛・お多福が主な演者です。
翁が踏鋤で畦切りをし、次に翁が牛の鼻を取り、天狗が後ろで唐鋤・万鍬(マンガ)を持ち田起しをします。途中でふて寝する牛を天狗がササラで叩きます。次に翁が鍬で代掻きをします。次に宮司が籾をまき、松苗を植えます。植え終わると、翁・天狗・牛が松苗を拾いあげ、これを観客席めがけて放り投げます。松苗を持ち帰って田に植えると虫が寄り付かないといわれます。
次に巫女さんが一人で浦安の舞(扇の舞と鈴の舞)を舞います。
いよいよ皆さんお待ちかねの「夫婦和合の儀式」が始まります。天狗・お多福・ササラを持った翁が登場し、仲睦まじくする天狗とお多福の後で翁がササラを鳴らします。次にお多福と天狗が、ご飯を山盛りにした茶碗を膳に載せて宮司と神職の前に献上します。
次に天狗が男根に見立てた竹筒を股間に当てて振りまわしたりした後、その竹筒から山盛りのご飯に汁をかける所作をします。
次に舞台中央に1畳ほどの茣蓙を敷き、この上で天狗とお多福の夫婦和合の儀式が始められます。最初これが観客から見えないように袢纏を広げていた翁は、やがて夫婦和合に力を貸すようになります。天狗が股間を拭いた紙を翁が受け取り舞台から降りて行くと、観客が紙を争って求めます。この紙を手に入れると子宝に恵まれるといわれます。
夫婦和合の行為が2回行われます。最初恥ずかしがっていたお多福が今度は、ササラで天狗のお尻を叩いて催促して行為に及びます。2回目も股間を拭いた紙を翁が観客に千切って投げます。
最後に、宮司・神職・翁・天狗・牛・お多福・神社役員総出で御供まき(餅まき)があります。祭りの帰り路でも午前中同様に、翁・天狗・牛がササラを持って通行人のお尻を叩いて廻っていました。
祭文奏上 踏鋤で畦切り
唐鋤で田起し ふて寝する牛
鍬で代掻き 籾まき
田植え 浦安の舞
大盛り飯を献上 男根に見立てた竹筒
汁かけ 翁が袢纏を広げる
夫婦和合 翁が手助け
翁に紙を渡す 紙を配る
御供まき ササラで叩く