おんだ祭(平尾水分神社)

【祭礼日】1月18日
【場 所】平尾水分神社(宇陀市大宇陀東平尾367)

【日 程】19:00~19:40

現地に19時少し前に着いた時には、既に本殿での神事と社務所でのショトメ(初乙女)・氏子一同の直会は終わっていました。天気が悪かったので予定より1時間ほど早く始めたのかもしれません。(帰途、激しい霙(アラレ)に見舞われました)

平尾水分(ミクマリ)神社のおんだ祭は、五穀豊穣を祈願する予祝の神事として本殿石段下に設けられた板敷きの舞台で行われます。

まず、社務所から白の直垂(ヒタタレ)姿に烏帽子を被った男女児のショトメ5人がそれぞれ抱っこされて舞台後部に移動し、直径60~70cmの大きな笠を前にして並んで座ります。手には「ナエサン」とよばれるススキの茎に樒(シキミ)の葉・脱穀した稲枝を付けたものを持っています。

次に、舞台前部に田主役の太夫を演ずる大当(ダイトウ)と介添役のオナリを演ずる小当(ショウトウ)が座ります。大当と小当は、平尾水分神社の祭祀を司る1年交代の神主です。太夫とオナリは白の直垂姿に烏帽子を被っています。

舞台の後方には、紺の羽織・長着姿の謡い方8人が謡本を手に持って一列に並んでいます。

【行事次第】1.鍬初め、2.掛初め、3.苗代角打ち、4.苗代締め、5.水入れ、6.水戸祭り、7、福の種蒔き、8.苧紡(オツム)ぎ、9.春田打ち、10.管巻き・鳥追い、11.苗取り、12.田植え、13.間炊(ケンズイ)、14.追苗取り

神事は主に太夫の語りで進み、オナリは側で行事の台本を開いて控えています。「鍬初め」では、太夫が立って鍬を振り「
えんやっと打越して候えば餅ごわいの香がほっとした」と唱えると、「ここちょうし(心持ち良し)」と舞台の外から合いの手が入ります。太夫の語りに相対する合いの手は頻繁に行われます。

「苗取り」・「田植え」と「追苗取り」では、「ナエサン」を手に持ち大笠を背にしたショトメ5人が、太夫・オナリとともに舞台を周回します。

休憩の「間炊」では、「若宮さん」と呼ばれる全身にコヨリ(紙縒り)を巻きつけた黒い翁面の人形を、オナリが社務所から抱いて現われ舞台前部に置きます。自分の病気と同じ部位のコヨリを貰って患部をさすると病気が治るといわれ、皆さん並んでコヨリを頂きます。

 

ショトメ                                    謡い方

 

 鍬初め                                    苗代締め

 

福の種蒔き                                  苧紡ぎ 

 

春田打ち                                    鳥追い

 

 苗取り                                    田植え

 

 若宮さん                                   追苗取り

祭りの栞(トップ)

 

inserted by FC2 system