小倉のお松行事(布留山神社)

【祭礼日】11月15日に近い日曜日
【場 所】布留山神社(舞鶴市小倉138-9)

【日 程】11:30(神事)、12:00~12:30(お松行事)

小倉(オグラ)のお松行事は、平安中期、凶作が続いたことを案じた国司が五穀豊穣を祈願して、小倉地区の氏神布留山(フルヤマ)神社で3本の御神火を神前にかかげ、豊凶を占ったのが始まりとされています。

布留山神社に到着すると、本殿前の石垣には、向かって右から順に早稲(ワセ)・中稲(ナカテ)・晩稲(オクテ)と表示された3本の大松明が立ててあります。大松明は長さ2.5mほどの杉木を柄として、この柄に苧殻(オガラ)で作った直径約1mのすり鉢状の松明が取り付けてあります。苧殻は燃えにくいので松明の天辺には付け木用の細かい木屑がたくさん置いてあります。

苧殻は麻の木の皮を剥いだ後に残る芯を干したもので、大麻取締法により苧殻が入手しづらくなり、お松行事も一時中断していましたが1986年に復活し、現在は栃木県から取り寄せた苧殻(長さ1.0~1.2m)を使用し、3日間6時間かけて大松明を作っているそうです。

本殿前で宮司の祝詞奏上・宮司と氏子役員の玉串奉奠の後、宮司が本殿の蝋燭の火から御神火を苧殻の小束に戴き、これを氏子役員に手渡しします。最初に御神火を戴いた役員は早稲の松明に点火し、次の役員は中稲に、最後の役員は晩稲に点火します。

石垣上部の端には、点火用に埋め込んだと思われる長さ1mほどの3枚の厚い石板がそれぞれの松明に向けてせり出ているので、役員の皆さんは足元を気にすることなく時間をかけて松明に点火しています。

メラメラと燃え上がる松明が3分の1ほどになる頃まで、宮司と氏子役員の皆さんは松明の後ろに立ったまま見守ります。この後、神事が行われます。それぞれの松明の燃え方による豊凶の占いは、各自の判断に委ねられているようです。

 

点火前の大松明                  御神火を戴く

 

   大松明に点火                               燃え上がる大松明

 

燃え上がる大松明                                  神 事   


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