御火焚祭(貴船神社)

【祭礼日】11月7日
【場 所】貴船神社(京都市左京区鞍馬貴船町180)

【日 程】11:00~12:00

貴船(キフネ)神社は全国に約500社ある貴船神社の総本社で、本宮の御祭神は火の神から生まれた高龗神(タカオカミノカミ)で水を司る神様です。

「日本書紀」神代上の第五段一書(第七)に「一書曰、伊弉諾尊、拔劒斬軻遇突智、爲三段。其一段是爲雷神、一段是爲大山祇神、一段是爲高龗。」と記されています。

これを口語訳にすると「一書にいう。伊弉諾尊(イザナギノミコト)が剣を抜いて軻遇突智(カグツチ)を斬って、三つに断った。その一つは雷神(イカズチノカミ)となった。一つは大山祇神(オオヤマツミノカミ)となった。一つは高龗(タカオカミ)となった。」となります。軻遇突智は火の神様です。

貴船神社の「御火焚祭」は、燃え盛る火の霊力によって人々の罪穢(ツミケガレ)を祓い浄める神事です。

叡山電鉄貴船口駅から無料の送迎バスに乗って貴船神社に着くと、拝殿で神事が始まったところでした。社殿下の広場には全国の崇敬者より奉納された約1万本の「火焚串」を円柱状に組み上げた護摩壇が据えてあります。護摩壇は4本の斎竹(イミダケ)と注連縄で囲まれ、その真ん中には御幣を付けた笹竹が立っています。

神事が終わると宮司が護摩壇前で祝詞を奏上した後、神職が神事の中で火鑚り臼(ヒキリウス)と火鑚り杵(キネ)で摺り熾した火で護摩壇に点火し、宮司が右手に鈴を、左手に鈴から延びる五色の鈴緒を持って「大祓詞(オオハライノコトバ)」を唱えます。

護摩壇の火が燃え上がると、神職2人が三方(サンボウ)に載せた火焚串を火の中に投げ入れます。次に、一般の参拝者も神職からもらい受けた火焚串を投げ入れます。宮司と他の神職は護摩壇の周りで大祓詞を唱え続けています。

護摩壇の火が下火になると、神職・参拝者が揃って護摩壇に拝礼し御火焚祭が終わります。

 

        護摩壇                          祝詞奏上

 

護摩壇に点火する                          大祓詞を唱える 

 

燃え上がる護摩壇                  火焚串を投げ入れる     

 

火焚串を投げ入れる                          一同拝礼    

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