田歌の神楽(八坂神社)

【祭礼日】7月14日
【場 所】八坂神社(南丹市美山町田歌建岩30)

【日 程】11:30(試楽・神事=当番宿)、12:10(当番宿から神社へ行列)、12:30(神事=神社)、12:50~13:30(神楽=神社)、13:30~13:50(神社から当番宿へ行列)

「田歌(トウタ)の神楽」は、五穀豊穣を祈願する伝統神事で三百数十年の歴史があるといわれています。

年交代の持ち回りで務める当番宿で祭りの1週間以上前から練習が行われ、祭り当日も当番宿で衣装を整え奴は顔化粧し、笛・太鼓の囃子方は楽を試します。出発に先立ち当番宿で神事が行われ、奉仕者は神職からお祓いを受けます。

【行 列】12時過ぎ、鬼2人・天狗・神職・奴3人・ヒョットコ・お多福・「樽負い爺」・「神楽堂」・笛数人の順で行列を組んで当番宿から八坂神社に向かいます。

鬼は、浴衣姿に鬼・般若面を被る男児2人で、先端を細かく割いた直径10cm・長さ2mほどの竹を小脇に抱え引きずりながら歩きます。道を祓い清めるのだそうです。天狗は、藤鼠(フジネズミ)色の素襖(スオウ)姿に立烏帽子(タテエボシ)を被り御幣を捧げ持ち一本歯の下駄を履いています。

奴は、藍鼠(アイネズ)色の半纏・褌姿に捻じり鉢巻を着け、地下足袋・草鞋を履き、白塗りした顔に頬鬚・顎鬚を描き、腕と足には体毛を描いています。一番、二番、三番奴が手に持つ矛の先端には、それぞれ草・蕾・花に見立てた飾りが付いています。

ヒョットコは、黒っぽい小袖・袴姿にヒョットコ面を着けた上から水玉模様の手拭いを頬被りし、両手にササラを持ち、お多福は、青の着物姿に手拭いを姉さん被りしお多福面を着け、スリコギとシャモジを持っています。

樽負い爺は、紺の小袖・股引姿に翁面を着けた上から手拭いを頬被りし、片足に脛巾(ハバキ)を着け、素足に草鞋を履き、竹で編んだ箱に入れた樽を背負い赤の男根をぶら下げ、手に団扇を持っています。

神楽堂は、屋根付きの太鼓台に大太鼓と豆太鼓を乗せたもので四輪が付いていて、浴衣姿の笛方数人のうちの2人が手押しします。

奴は、道中、「ヤトーセー、ヤトーナー」の掛け声とともに矛を立てて「奴振り」を何度も披露します。

【神 楽】行列が神社に着き祠前で神事が行われた後、拝殿に神楽堂が置かれ、「ならし」「かぐら」「さんぎり」「にぎまくら」「さんにん舞」の順で神楽が奉納されます。

ならし:最初に、長老が神楽堂の大太鼓打ちの手本を見せ、次に、浴衣姿の子供や大人が笛の音に合わせて大太鼓を打ちます。神楽堂は拝殿の端に置かれているので反対側の庭からも豆太鼓が打たれます。

かぐら:奴3人が1人ずつ大太鼓を打ちます。

さんぎり:樽負い爺がゆっくりと大太鼓を打ち、奴が勢いよく打ち樽負い爺を蹴飛ばしたりします。

にぎまくら:お多福とヒョットコが交互に大太鼓を打ちます。お多福は色っぽく媚びるようにして打ちます。

さんにん舞:スリコギとシャモジを持つお多福・綾棒を持つヒョットコ・樽負い爺3人による舞で、樽負い爺がお多福のお尻を追いかける仕草などをし笑いを誘います。

神楽が終わると、再び行列を組んで当番宿に向かいます。当番宿の庭で奴が奴振りを披露し、長老が神楽堂の大太鼓を打ち祭りは終わります。

 

奉仕者をお祓いする(当番宿)                   奴振り(当番宿前)   

 

 鬼                                   天 狗

 

神事(八坂神社)                            笛 方   

 

ならし                                 かぐら

 

さんぎり

 

にぎまくら                             さんにん舞

 

     当番宿へ戻る                       奴振り(当番宿)  

祭りの栞(トップ)

 

inserted by FC2 system