貴船祭(貴船神社)

【祭礼日】6月1日
【場 所】貴船神社(京都市左京区鞍馬貴船(キブネ)町180)

【日 程】11:00(例祭神事=本宮)、11:30(舞楽=本宮)、13:00(神輿発輿祭=本宮)、13:30(神輿渡御)、15:30(千度詣=奥宮)、16:00(出雲神楽=奥宮)

「貴船祭」は、貴船神社で毎年行われる祭祀のうち最も重要とされる例祭です。午前中に本宮で例祭神事が行われ舞楽が奉納され、午後から本宮で「神輿発輿祭」が行われた後、神輿が貴船町内を巡幸します。

本宮から500mほど上った所に奥宮があります。奥宮は貴船神社創建の地で、その後、奥宮が洪水で流損したため天喜3年(1055年)現在地に本宮が移されました。

社記の創建伝説によれば、『神武天皇の母・玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)が、浪花の津から黄船に乗り水源の地を求めて淀川から鴨川を経て貴船川を遡り現在の奥宮の地に上陸され、そこに祠を営み水神を祀って「黄船の宮」と崇められることになった』のが貴船神社の始まりといわれます。

奥宮本殿左側に大きな石を積み重ねた「御船形石」と呼ばれる楕円形の石積みがあります。高さが人丈ほどもあり上部は苔に覆われ注連縄が張り巡らされています。玉依姫命が乗った黃船を人目に触れぬように石で包み囲んだものと伝えられています。

貴船町内を巡幸した神輿が奥宮に到着し本殿で神事が行われた後、神職から授与された「忌み串」を持って御船形石を巡り子供の健やかな成長を祈願する「子供千度詣」が行われます。

子供たちは手に持つ忌み串を打ちながら「おせんどんどん」と囃し御船形石を周回します。大勢の大人たちも同じように周回し御船形石の窪みに忌み串を置きます。

この後、奥宮境内で島根県雲南市南加茂地区の「貴船神社神楽社中」による出雲神楽「ヤマタノオロチ退治神話」が演じられます。

物語は、『高天原(タカマガハラ)を追放された須佐之男命(スサノオノミコト)が出雲国斐伊川の上流にある鳥髪(トリガミ)に下り立ち、八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)の生贄にされようとする足名椎命(アシナヅチノミコト)と手名椎命(テナヅチノミコト)の娘・櫛名田比売(クシナダヒメ)を救うため、八俣遠呂智に酒を飲ませこれを討ち取り櫛名田比売を娶る』というものです。

ブルーシートと茣蓙を敷いた上で舞われますが、オロチが跳ねまわると敷物を大きくはみ出し熱演が繰り広げられます。

 

 神輿を先導する神職                      貴船町内へ向かう神輿

 

  千度詣の御船形石                       神職が忌み串を授与する

 

忌み串を打ちながら周回する                   忌み串を御船形石に置く

 

足名椎命・櫛名田比売・手名椎命                     桶に酒を満たす      

 

ヤマタノオロチが火を吹く                      オロチが酒を飲む  

 

   オロチがとぐろを巻く                     須佐之男命がオロチと闘う

 

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