【祭礼日】5月下旬の日曜日
【場 所】八坂神社(船井郡京丹波町下山東山1)
【日 程】10:00~11:00
京丹波町の尾長野(オナガノ)地区にある八坂神社は京都祇園八坂神社の分社で、昭和45年(1970年)から尾長野八坂神社の近くにある水田が祇園八坂神社の神饌田とされ、毎年5月下旬に祇園八坂神社の神職・巫女などを迎えて御田祭が行われています。
神職・田長(タオサ)・早乙女・獅子が行列を組んで斎田(神饌田)に向かいます。斎田前に設けられ紅白の幔幕が張られたテントの祭場で、修祓・「降神の儀」・祝詞奏上の後、斎田前で二人の神職が御幣が付けられた榊の枝を振り、切幣(キリヌサ)を撒いて斎田をお祓いします。
次に、斎田で8人の早乙女によりお田植えが行われます。早乙女は、白の半着・赤の蹴出し姿に金色の帯・赤の帯紐・赤の襷を着け折編み笠を被っています。
田長から稲苗を受け取った早乙女は田に入り「田植え綱」に沿って苗を植えます。この時、テントの祭場では祇園八坂神社の二人の巫女が「八坂舞」を舞います。
田植えは斎田の一部だけで行われ、田植えが終わると神職が青竹に白の紙を挟んだ斎串(イグシ)を水口に立てます。
この後、テント横で巫女姿の地元少女二人による「鈴の舞」・祇園獅子舞保存会による獅子舞・丹波八坂太鼓保存会による太鼓演奏が行われます。御田祭で獅子舞が奉納されるのは珍しいと思いますが、獅子が稲の邪気を祓い太鼓は稲に力を与えるのだそうです。
最後に、テントの祭場で玉串奉奠・「昇神の儀」が行われ御田祭の行事が終わります。
斎田脇に掲げられた御田祭の説明看板によると、今日植えられた苗から育った稲株の一部は、京都祇園祭の期間中2回(神幸祭7月17日、還幸祭24日)「お稲さん」として斎田から抜き取り奉納し、祇園祭の神輿3基の鳳凰の足元に取り付けられ、また今年末にはこの稲藁から作った長さ3.5mの大注連縄を祇園八坂神社本殿に奉納するのだそうです。
斎田に向かう行列 斎 田
斎田清祓 田長から苗を受け取る
お田植え
八坂舞 鈴の舞
獅子舞 丹波八坂太鼓