【祭礼日】2月節分の日
【場 所】北野天満宮(京都市上京区馬喰町931)
【日 程】10:00(節分祭式典=本殿)、13:00~14:00(北野追儺狂言・日本舞踊・豆まき=神楽殿)
古来より京都では節分の夜、洛北の深泥池(ミドロイケ)の畔の穴から地上に出た鬼が、大内裏の北東(鬼門)にあたる吉田神社に現れ、吉田神社を追われ、次に南東(風門)の八坂神社、次に南西(人門)の壬生寺、最後に北西(天門)の北野天満宮まで逃げ、天満宮の摂社福部社(フクベシャ)の中に閉じ込められるとされ、節分の日、この4社にお参りすることを「四方(ヨモ)参り」というのだそうです。
北野天満宮の節分祭は、午前中本殿で節分祭式典が斎行され、午後から神楽殿で「茂山千五郎(シゲヤマセンゴロウ)社中」による「北野追儺(ツイナ)狂言」、「上七軒(カミシチケン)歌舞会」の芸舞妓さんによる日本舞踊の奉納があり、最後に豆まきが行われます。
【北野追儺狂言】北野追儺狂言は、福部社の御祭神「十川能福(ソゴウノノウフク)」が福の神になり、天満宮参詣の人々に悪事をはたらく鬼を調伏するという筋立てになっています。
白の狩衣(カリギヌ)姿に烏帽子を被る翁(オキナ)・媼(オウナ)の2人と小袖・袴姿に黒の半纏を羽織り角(スミ)頭巾を被る茶筅(チャセン)売りの6人が、茶筅や短冊を付けた紅梅・白梅の枝を持って天満宮に参詣します。8人が念仏を唱えながら撥で瓢箪を打ち鳴らし踊っていると、鬼が現れ邪魔をし暴れます。
すると福部社の福の神が降臨して現れます。福の神は、赤橙の着物・鳥の子色の袴姿に、淡紅色(タンコウショク)地に紅梅を描いた着物を羽織り、お多福の面を着け金襴の立烏帽子を被っています。
福の神は高らかに笑い声を上げながら鬼を調伏し、翁・媼・茶筅売りたちは豆をまいて鬼を追い払います。
【日本舞踊】上七軒歌舞会の芸舞妓さんによる日本舞踊は3曲奉納されます。1曲目は舞妓さん3人が舞い、2曲目は芸妓さん2人が舞い、3曲目は芸舞妓さん5人がそろって舞います。
日本舞踊が終わると、茂山千五郎社中の翁役・福の神役の2人と上七軒歌舞会の芸舞妓さん5人が、神楽殿回廊の3方向から一斉に豆をまきます。神楽殿を十重、二十重に囲んだ参詣人は競って豆を手に入れようと声を上げます。
翁と媼 茶筅売り
念仏を唱えながら瓢箪を打ち鳴らし踊る
鬼が登場し暴れる
福の神が鬼を調伏する 豆をまいて鬼を追い払う
日本舞踊(舞妓) 日本舞踊(芸妓)
日本舞踊(芸妓・舞妓合同) 豆まき
豆まき