【祭礼日】5月26日
【場 所】若宮八幡宮(白山市若宮1-100)
【日 程】14:00~14:10(式典)、14:30~15:00(御田植え)、15:30(餅まき)
若宮八幡宮の春祭りで行われる神事の一つとして「御田植神事」が行われます。前日には、鏑矢(カブラヤ)を放ち妖魔を退散させる「蟇目(ヒキメ)神事」が行われています。
「大正天皇即位御大典」の記念として、大正3年(1914年)に別地の水田が神饌田として寄進され、その後、境内に神饌田が設けられ、昭和8年(1933年)から御田植神事が行われるようになったそうです。
本殿で「御田植始め祭」が催された後、社殿前で「御田植踊保存会」の皆さんが記念写真を撮ります。その後、錫杖を持つ神職2人を先頭にして伶人(レイジン)・歌方・囃子方・神職・巫女・苗担ぎ・早乙女・踊り方などの順で行列を組んで神饌田に向かいます。
伶人は、萌葱(モエギ)色の狩衣(カリギヌ)・空色の袴姿に引立(ヒキタテ)烏帽子を被り笙(ショウ)・龍笛(リュウテキ)・篳篥(ヒチリキ)を奏する3人です。歌方2人は青の着流し姿、囃子方2人は青の着物に銀鼠色の袴姿で三味線を手に持っています。
苗担ぎ兼苗投げ役の2人は、白の小袖・緑の括り袴姿に水色の襷・黒の手甲脚絆を着け角(ツノ)笠を被っています。早乙女20人は、水色の小袖・赤の括り袴姿に赤の襷・水色の手甲脚絆を着け褄折(ツマオリ)笠を被っています。このうち10人ほどは小学生です。
田植踊りの踊り方は、水色の小袖・赤の括り袴姿に赤の襷・薄青の手甲脚絆を着け角笠を被る5人と白の小袖・松葉色の括り袴に水色の襷・黒の手甲脚絆を着け角笠を被る4人です。
行列は神饌田を周回しそれぞれが所定の位置に着き、早苗を手に持った早乙女が一斉に田に入り田植えを始めると、歌方は田植歌を歌います。
田の半分ほどに早苗が植えられる頃、田の横で踊り方9人が2列になって、伶人と三味線の囃子と踊り歌に合わせて田植踊りを披露します。歌方には苗担ぎの人も加わったりします。
30分ほどで田植えが終わると、早乙女は田の側溝で足を洗います。この後、社殿前で餅まきが行われます。
神饌田で育った稲は9月頃に収穫され、12月の「新嘗祭(ニイナメサイ)」で神前に供えられます。
<田植歌>
豊葦原の 瑞穂の国は 天照す 神の恵みで 米がなる ほんによい国 うましくに
神の田植に 目に立つものは さをとめの 並び姿や 赤たすき 菅の小笠の やさ男
(以下省略)
<田植踊り>
仰田に植えましょ 若宮さんの 御饌(ミケ)を作りの たまの笛
ひとつ心に 植えゆく早苗 声もそろえて 田植え歌
(以下省略)
保存会全員で記念写真 神饌田に向かう
神饌田を周回する 早苗を持って田に入る
歌方と囃子方 田植踊り
田植え