御願神事(菅生石部神社)

【祭礼日】2月10日
【場 所】菅生石部神社(加賀市大聖寺敷地ル乙81)

【日 程】11:00~11:45

御願(ゴンガン)神事は、『神社明細帳』に記述される「天武天皇御願ニテ宝祚長久国家安全ノ神事」に起源するとも、あるいは社殿に巣くう大蛇への人身御供を絶つため、篝火で娘の黒髪を焼きその臭いで大蛇をおびき出して、青竹でたたいて退治したとの伝説に由来するとも伝えられています。

行事に先立って、白衣に黒の烏帽子を被り黒の長靴を履いた若者がたくさんの孟宗竹を境内に持ち込み、長さ2m余に切り揃え2~300本用意します。同時に孟宗竹3本を高さ3mほどの円錐状に組み上げ横にも竹を差し渡し、これに無数の藁束を挿し込み小屋を作ります。これを「アズマヤ」といいます。

献幣使を迎え本殿での神事が開始されると、盤木により第一板の合図がなされ、数人の若者が持つ藁束の火がアズマヤに点けられます。

アズマヤが燃え尽きる頃合いを見計らって第二板の合図がなされ、境外の石段下で待機していた白装束(襦袢・帯・短パン・鉢巻・足袋全て白色)の若者20人ほどが青竹を持って境内になだれ込んできて、青竹で石畳や石段を激しく叩き境内にある青竹全てを割ります。御願神事が竹割り祭りともいわれる由縁です。

次に、拝殿から大蛇に見立てた直径30cm、長さ20m、重さ180Kgほどの大綱を引き出し境内外を引き廻した後、大綱を敷地(シキジ)天神橋の上から大聖寺川へ流します。

境内で割られた青竹は見物人が家に持ち帰ります。天井裏に置くと雷除けになり、玄関先に置くと魔除けになり、箸にすると身体健康・病気平癒・虫歯予防になるといわれています。

 

青竹を切り、アズマヤを造る                       神職等が本殿へ      

 

アズマヤに点火する                           アズマヤが燃える

 

青竹を叩きつける

 

大蛇を引き出す

 

    大蛇を境外へ                            大蛇を川に投げ込む

 

大蛇を川に投げ込む                          割れ竹を持ち帰る


 祭りの栞(トップ)

 

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