表佐の太鼓踊り(表佐保育園園庭)

【祭礼日】10月第一日曜日
【場 所】表佐保育園園庭(不破郡垂井町表佐1506)(雨天の場合/表佐小学校体育館)

【日 程】15:00~16:00

「表佐(オサ)の太鼓踊り」は、元来雨乞い踊りとして行なわれていたもので、その昔、大旱魃に襲われた農民が各集落の氏神と南宮大社に祈願し、また南宮山頂に登り奥宮の水分(ミクマリ)社に毎晩祈願し、この祈願の時、雷鳴をまねて太鼓を叩き降雨を祈り、降雨があると礼踊りとして南宮大社や各集落の社へ行列を繰り出して太鼓踊りを奉納したといわれます。

その後、雨乞い祈願の太鼓踊りは芸能化され、太鼓は周囲の村落との競争からしだいに大型化し、現在では直径1~1.3m、重さ50~60Kgにもなります。

会場にはすでに太鼓台に乗せられた大太鼓20数張が並べられています。15時から太鼓踊りが始まりますが、その前に20分ほど出演者の皆さんなどによる慣らし打ちが行われます。

時間になると、露払い2人・案内人4人・太鼓打ち22人・鉦打ち12人・采振り38人などが入場し、太鼓打ちは采振り・鉦打ち・世話役などの手を借りて桶胴太鼓を体に縛り付けてもらいます。

【出演者の配置】最初は概ね次の様に配置されます。

「鼻(ハナ)太鼓」1・「音頭太鼓」1・「角(スミ)太鼓」4の合計6張の「役太鼓」に太鼓打ちがそれぞれ1人付き、役太鼓にそれぞれ付き添う「役采(サイ)振り」6人・双盤打ち4人の合計16人が輪になり、この外側に「采振り」32人と鉦(小)打ち8人が輪になり、一番外側に「側(ガワ)太鼓」打ち16人が輪になります。

鉦は大小の2種類あり、角太鼓に付き添う鉦(大)4丁は、直径が40~50cmあり鉄パイプの枠に吊り下げてあります。

歌方8人は、踊りの輪の外に設けられ紅白の幕で飾られた櫓の上に立ちます。

【出演者の衣装】太鼓打ちは、浴衣姿に一文字笠を被り胸に太鼓を付けます。一文字笠は、牡丹の花を付け縁の周囲から赤・白・青3色に彩った数十本の布を垂らしています。

采振りは浴衣・袴姿に赤の襷を掛け、長さ1.5mほどの竹の先端に紅白の房を付けた采を持っています。

鉦(大)打ちは普段着姿に茶の法被を着け、鉦(小)打ちは浴衣・袴姿に赤の襷を掛け、肩から吊り下げた鉦を持っています。歌方は鉦(大)打ちと同じ衣装です。

皆さんいずれも頭に黄の捩じり鉢巻を締め、太鼓打ち・采振り・鉦(小)打ちは素足に草鞋を履いています。

【太鼓踊り】踊り歌には、築地(ツンジ)・拍子踊り・黄金踊り・笹の葉・金堀・貝吹・綾踊り・お田植の8曲があり、下打ち(太鼓と鉦だけの打ち方)には、装束・元禄・表佐宮代・長(オサ)・表佐・四十雀(シジュウカラ)・上久・ぬけ・大滝・雷の10種があり、太鼓踊りは踊り歌と下打ちを組み合わせて行われます。

太鼓打ちは、同じ場所で太鼓を左右に大きく振りながら太鼓を打ち、2本の撥(バチ)を頭上や背の後ろで合わせて間を取ったりします。采振り・鉦(小)打ちも、同じ場所で踊り鉦を打ちます。鉦(大)打ちは床几に腰かけて鉦を打ちます。

【演 目】1.打込み、2.築地(元締)、笹の葉踊り(表佐宮代)、3.金堀踊り(長)、4.貝吹き踊り(表佐)、5.綾踊り、6.四十雀の順で行われ、途中2度、5分ほどの休憩がありこの時に太鼓打ちは緩んだ紐を縛り直してもらいます。

3度目の休憩の後、綾踊りに入ると太鼓台に置いた太鼓を2人で打ちます。1人は本来の太鼓打ちで、もう1人は采振りの半分が太鼓打ちの反対側で太鼓を打ちます。鉦(小)打ちは采振りの内側に退き跪いて鉦を打ちます。

<踊り歌>

一、築地

この宮の白洲のかかりはまずも見事 朱の玉垣輝けり輝けり 

二、笹の葉踊り 

東西南北お鎮めありて 笹の葉踊りを おききあり 

あまりひでりがもの憂さ故に 御神明様に 雨請いすれば 

御利生の雨を下さる トノホイ 下さるトノ 

御利生の雨を 下さる故に 賤も悦ぶ五穀も成就 

萬ず木草が栄えます トノホイ 栄えますトノ 

萬ず木草が栄ゆる故に 氏子どもが打悦んで 

笹の葉踊りをいたし候 トノホイ いたし侯トノ 

すえはるばるは まだ長けれど 笹の葉踊りはこれやまでトノホイ 

ああこれやまでと これやまで 

笹の葉踊りは これやまで ホイこれやまで

   (以下省略)

 

太鼓に体を縛り付ける                          太鼓踊り     

 

太鼓踊り 

 

鉦打ちと采振り                             太鼓踊り 

 

   太鼓踊り                             子供の太鼓打ち

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