栗笠の獅子舞(福地神社)

【祭礼日】10月5日に近い日曜日
【場 所】福地神社(養老郡養老町栗笠38)

【日 程】7:50~8:40(鈴の舞・神事・巫女舞・本乱の舞=福地神社)、14:00(打ちはやし=獅子宿~市神神社~須賀神社)、16:00~17:00(獅子舞奉納=福地神社特設舞台)、19:00(祭り踊り)

栗笠は、江戸時代には烏江(カラスエ)・船附(フナツケ)と共に揖斐川支流の牧田川の湊として栄えた町で、この湊の有力者であった船問屋佐藤家が家運の隆盛・五穀豊穣・村内の安全を祈願するために、福地神社の祭礼に獅子舞を奉納させたのが「栗笠の獅子舞」の起源と伝えられています。

栗笠の獅子舞には、三つの基本となる舞「大廻り」「下(サガ)り花」「洞入り」があり、全48曲の舞は基本舞との組み合わせで舞われます。

大廻りは、獅子が広々とした野原で遊びまわる動作を表したもので軽業や子どもが披露する曲目が多く、組み合わせる曲は「羽根越し」「お山の道中」など35曲あります。舞手の衣装は、前舞・後舞ともに白の長袖シャツ・黒の股引姿に赤の力帯を締め、紺の手甲を着けています。

下り花は、格式の高い曲目の舞をする前に舞うもので、組み合わせる曲は「鈴の舞」「三本剣」など8曲あります。舞手は、長襦袢に襷を掛けています。(神前での鈴の舞では紺の着流し姿)

洞入りも、格式の高い曲目の舞をする前に舞うもので、組み合わせる曲は「本乱の舞」「剣呑み」など5曲あります。舞手の衣装は大廻りと同じです。

今回は、午前8時前から行われる福地神社拝殿での獅子舞と午後4時から行われる境内特設舞台での獅子舞を見学しました。午後2時から行われる「打ちはやし」は、行事があることを後から知りましたので見学していません。

【拝殿での獅子舞】神事の前に拝殿前で鈴の舞が舞われ、神事のあと拝殿内で本乱の舞が舞われます。いずれも笛と太鼓の囃子に合わせて舞われます。

鈴の舞は、最初、茶色地に毛卍文(ケマンモン)を描いた胴幕を拡げて前舞・後舞の二人立ち獅子で舞い、次に、胴幕を胸前から降ろし腰に巻き付けた前舞が、右手に鈴を左手に御幣を持ち一人立ち獅子で舞います。舞手は、前舞・後舞とも紺の着流し姿です。

本乱の舞は、鈴の舞と同じ胴幕の二人立ち獅子が拝殿で舞います。舞手も同じ紺の着流し姿で、この舞は社前でしか舞われません。

【特設舞台での獅子舞】紅白の幔幕で飾られた特設舞台では、鈴の舞・三本剣・剣呑み・羽根越し・お山の道中の順で舞われます。

鈴の舞:二人立ち獅子1頭と男児1人で舞います。神事での鈴の舞とは異なり、獅子の胴幕はピンク地に花柄で、舞手は長襦袢姿に黒の帯・ピンクの襷を着け、最初は、二人立ち獅子で下り花を舞います。次に、胴幕を絞り一人立ち獅子となり、右手に鈴を左手に御幣を持って舞います。絞った胴幕は後ろで男児が持ちます。男児は、法被姿にヒョットコ面を横被りし右手に日傘を左手に日の丸扇を持っています。

三本剣:一人立ち獅子1頭と男児2人で舞います。深紅(シンク)地に花柄の胴幕を絞り腰に巻き付けた獅子と法被姿の男児2人がそれぞれ右手に鈴を左手に剣を持って舞い、途中、3人が剣を合わせて切る「切り込み」を行います。

剣呑み:二人立ち獅子1頭で舞います。茶色地に毛卍文を描いた胴幕の獅子が、山野に遊ぶうち道端にきらりと光る剣を見つけ、用心深く近づき、最後に剣を口に咥え剣を呑みます。

羽根越し:二人立ち獅子2頭で舞います。獅子の1頭はピンク地に花柄の胴幕、別の1頭は深紅地に花柄の胴幕です。最初は、獅子2頭で大廻りを舞い、次に、ピンク地の獅子が宙返り回転をします。獅子頭を両手で持って立つ前舞の力帯を後舞が両手で持ち、前舞・後舞2人が呼吸をあわせ、前舞が後舞の頭の上を仰向けに飛び越え、後舞は前舞の背の上を転がって立ちます。これを何回も繰り返し行います。

お山の道中:二人立ち獅子2頭で舞います。最初は、深紅地に花柄の胴幕の獅子2頭で大廻りを舞い、次に1頭だけで舞います。後舞の肩の上に獅子頭を被る前舞が立ち、右手に日傘を左手に日の丸扇を持って舞います。

 

  鈴の舞                            浦安の舞

 

本乱の舞

 

鈴の舞

 

三本剣

 

剣呑み

 

羽根越し

 

お山の道中

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