中津屋の大神楽・嘉喜踊り

【祭礼日】10月上旬(開催年不定期=2018年)
【場 所】白山神社(郡上市白鳥町中津屋1228-1)・八幡神社(白鳥町中津屋1193-1)

【日 程】土・日曜日とも8:00~8:10(大神楽打出し=中津屋区民センター)、9:00~10:00(大神楽=白山神社)、10:00~10:40(嘉喜踊り=白山神社)、13:00~13:15(大神楽=秋葉神社前)、14:00~15:10(大神楽=八幡神社)、15:10~15:50(嘉喜踊り本踊り=八幡神社)、16:10~16:50(嘉喜踊り返しの踊り=八幡神社) 
(土曜日のみ8:30大神楽=自治会長宅、9:00大神楽=忠魂碑)(日曜日のみ18:30~21:00余興=八幡神社)

2011年以来7年振りの開催。今回は日曜日と翌日の体育の日に行われ、体育の日の行事を見学しました。打出しは本来庄屋宅の処、不幸があったので中津屋区民センターに変更されました。

中津屋区民センターで大神楽の打出しの後、午前中に白山神社で、午後から八幡神社で大神楽と嘉喜(カケ)踊りがそれぞれ舞われます。嘉喜踊りは岐阜県の無形民俗文化財に指定されています。

【大神楽の宮入り】白山神社・八幡神社とも、天狗・露払い2人・薙刀2人・大奴5人・剣持ち1人・幟持ち2人・傘鉾・御幣・出花・東西呼ばり・オカメ・ササラ摺り1人・獅子・笛方6人・神楽台・神楽打ち3人・神楽台担ぎ2人・鼓方6人の順で鳥居下から宮入りします。 

【露払い】黒の羽織・着流し姿に一文字笠を被り、青竹杖を持ちます。

【薙刀】赤い着物に黒の腹掛け股引姿にピンクの襷掛け、青とピンクの兵児帯を後ろでだらり結びし、兜を被り白の手甲を着け、白足袋草鞋履きです。

【大奴】段だら模様の紺の袢纏・股引姿で大小の太刀2本を腰に差します。白の幅広の布を巻いた上に赤い鉢巻を締め、背に長く垂らしています。顔を白・黒・赤・青で化粧しています。毛槍4本は茶色で毛槍の上部には金定規が付いています。運箱1本は黒色。

【獅子】5人が胴幕に入り、緋の唐子服と軽衫袴(カルサンバカマ)姿に花笠を被りササラを持った子供の鼻取り1人とともに舞います。

【神楽打ち】神楽台の大太鼓を打つ神楽打ちは、緋の唐子服・裁着袴(タッツケバカマ)姿に花笠を被り、赤い撥(バチ)で大太鼓を打つ子供2人の他に、柴色(フシイロ)地の模様入り裃袴姿に一文字笠を被った付け太鼓(締め太鼓)を打つ大人1人がいます。ササラ摺りと子供の神楽打ちは、天狗・オカメと共に混じり舞いながら、獅子をあやし太鼓を打ちます。

【神楽台担ぎ】段だら模様の紺の袢纏・股引姿で、先端に稲穂を着けた青竹杖を持ちます。

【笛方】黒の着流しに紋付羽織姿で一文字笠を被り、白足袋に下駄履きです。

【鼓方】紋付裃袴姿で鮮やかな鶏兜を被り、白足袋に下駄履きです。

大神楽が舞い終わると、入れ違いに嘉喜踊りの行列が鳥居下から宮入りしますが、大神楽の演者の多くが再び登場し、一部は姿などを変えて登場します。

【嘉喜踊りの宮入り】白玉4人・露払い2人・薙刀2人・大奴5・剣持ち1・幟持ち2人・傘鉾・御幣・東西呼ばり・オカメ・拍子打ち3人・鉦1人・花笠15人・ササラ摺り1(ササラ持たず)・神楽打ち2(撥持たず)・神楽担ぎ3人・獅子方10人(袢纏を脱ぐ)・素奴18人・太刀奴3人・歌おろし8人・踊り子多数・笛8人の順で宮入りします。

【白玉】素顔に玉絞りの鉢巻を着け、紺の長袢纏姿に刀を腰に差し素足に草鞋履きで、先端に白の紙垂(シデ)を玉のようにしたものを付けた長さ2mほどの棒を持ち、これを立てて進みます。

【花笠】3~7才の幼児。黒字に模様入りの着物に紫の袖無し羽織を着け、花笠を被り、額・目尻・頬にそれぞれ2ヶの赤い印を描いています。

【素奴】小学校2~5年生。段だら模様の紺の袢纏に赤い幅広の鉢巻を巻き、顔に墨で吊り眉などを描いています。

【太刀奴】小学校6年生。衣装は大奴と同じで腰に太刀をはきます。

【拍子打ち】青の着物に黒の股引、赤とピンクの兵児帯を後ろでだらり結びし、白の幅広の布の上に赤い鉢巻を締め背に垂らしています。白の手甲、白足袋に草鞋履き。胸に太鼓を着け背にシナイを背負い、これを時折しならせながら踊り、黒塗りの竹の撥で太鼓を打ちます。鉦打ちが寄り添い鉦を打ちます。

【シナイ】長さ5m程の割竹を芯にして、白・赤・緑・黄・黒の造花の束で飾るり、シナイの3ヶ所に長さ50cm程の金銀の水引の束を縛り付け垂らしています。

八幡神社での嘉喜踊りでは最初に「本踊り」を踊った後、全ての演者が一旦神社を出て身支度を整えて、再び鳥居下から宮入りし「返しの踊り」を踊ります。先頭の白玉持ちの4人は鳥居を潜ると白玉から白い花吹雪を散らします。

演者の皆さんは無礼講の姿に変身して宮入りします。白玉を持つ4名は素顔から色濃い化粧を施した顔に変え、鉢巻を取り手拭の頬被り・野球帽などを被っています。一文字笠を被っていた露払い・笛方等は笠を脱ぎ背に垂らしています。獅子の鼻取り・神楽打ちの子供は花笠を脱ぎ、薙刀持ちは兜を脱いでいます。天狗と鬼の3匹が揃って宙返りを披露します。

行列は境内を周回し境内目一杯に拡がり大きな一重の輪を作り、その真中で拍子打ちの3人が地を履くようにシナイを地面に這わせ、これを何度も繰り返します。円陣を組む他の演者はこれを見守り手を打って囃子歌を歌いながら少しずつ左廻りに移動します。最後に皆さん行列を組んで境内を退出します。

 

大神楽(中津屋区民センター)                   大神楽(白山神社)   

 

   嘉喜踊り太刀奴・素奴(白山神社)              大神楽鼓方(秋葉神社前)        

 

大神楽大奴・薙刀(八幡神社)              大神楽(八幡神社)          

 

            大神楽(八幡神社)               嘉喜踊り白玉(八幡神社)

 

            嘉喜踊り花笠(八幡神社)           嘉喜踊り拍子打ち(八幡神社)

 

返しの踊り大奴(八幡神社)                 返しの踊り笛方(八幡神社)

  

返しの踊り拍子打ち(八幡神社) 

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