山田祭(白山神社)

【祭礼日】9月8日
【場 所】白山神社(高山市山田町69)

【日 程】12:30(神事=神社)、13:00(渡御)、14:00~15:00(神事・獅子舞・闘鶏楽=御旅所)、16:00~17:30(神事・獅子舞・闘鶏楽=神社)

山田白山神社の「山田祭」では、獅子舞と闘鶏楽(トウケイラク)が奉納されます。

本殿で神事の後、赤鬼青鬼・清めの水/塩振り・大榊・獅子・笛・平太鼓・闘鶏楽・幟・楽人(ガクジン)・巫女・神職・神輿・氏子役員などの順で、100人余が行列を組んで御旅所に向かいます。

警護の赤鬼・青鬼は先端を細かく割いた竹を手に持っています。清めの水・塩振り役の2人は白の上衣・袴姿で進む道に水と塩を振ります。大榊は木組みの中に結わえ付けられ、木組みごと白の上衣・袴姿の2人が担いでいます。

獅子は二人立ちの獅子4頭です。獅子舞の囃子方(笛・平太鼓)は、「山田白山獅子連」の名が入った水色の半纏を着けた笛方15人と太鼓方4人の青年・少年です。

神事の間、雅楽を奏する楽人は、黒の着物・濃紫の袴姿の上に淡黄の狩衣(カリギヌ)を着け烏帽子を被る少年6人と、紫の襟に「山田白山神社」の名が入った白の半纏を着けた男児4人です。巫女は、千早(チハヤ)をまとわず白の小袖・赤袴姿の少女5人です。

平太鼓は大・中・小の3台あり、大は獅子舞用で直径70~80cmもあり4輪の台の上に乗せて運びます。中・小は神事用でそれぞれ2人で担いで運びます。幟は闘鶏楽用を含めて9本あります。神輿は白の狩衣姿に烏帽子を被る6人が担いでいます。

御旅所に着くと、楽人が平太鼓(中・小)と笛で雅楽を奏する中で神事が行われ、そののち獅子舞と闘鶏楽が奉納されます。巫女は神職とともに献饌と撤饌に参加するだけで「浦安の舞」「豊栄の舞」などの舞いはしません。

【獅子舞】獅子舞は、高山市とその周辺で舞われる「徳兵衛(トクベイ)獅子」です。徳兵衛獅子は、江戸時代末に江名子(エナコ)村(現在の高山市江名子町)の松原屋兵助が編み出した「兵助獅子」が始まりで、これを兀下(ハゲシタ)徳之助(通称徳兵衛)が習得し発展させたもので、囃子に合わせて勇壮に舞う二人立ちの獅子舞です。

山田祭での獅子舞は、最初、二人立ちの獅子4頭がそれぞれ両手に御幣を持って舞います。他の徳兵衛獅子では見かけない獅子舞です。次に、本来の二人立ち獅子2頭で「振り獅子」を舞います。囃子は平太鼓(大)と笛です。

【闘鶏楽】獅子舞が終わると闘鶏楽が奉納されます。闘は江戸時代から飛騨地方に伝わる芸能で、鉦打ちが輪になって胸に吊り下げた鉦を撞木(シュモク)で「カンカコカン」と打ち鳴らします。

山田祭での闘鶏楽は、白地の上部に鳳凰(ホウオウ)を下部に龍を染めた着流し姿に黒の角帯を締め、一文字笠を被り白の足袋と草履を履いた青年と少年27人が演じます。

首から白の紐で鉦を吊り下げた鉦打ち25人と締め太鼓を持ち打つ2人が、闘楽の幟を真ん中に据えて輪になって鉦と太鼓を打ち鳴らします。他地区の闘鶏楽では締め太鼓はなく鉦打ちだけです。

御旅所での獅子舞と闘鶏楽の奉納が終わり行列を組んで神社に還御します。神社に到着すると最初に、闘楽の鉦打ち・締め太鼓打ちの全員が社殿に向かって縦2列に並び鉦・太鼓を打つ中、獅子4頭が社殿の階段に上がり本殿に向かって獅子頭を振ります。

御旅所へ渡御する直前でも本殿前で同じことが行われています。獅子舞と闘楽の一行が神社を出立する、帰着した挨拶をしているかのようです。高山市内でも他では見かけない行事です。

次に、祓所(ハラエド)で神職等のお祓いをした後、本殿で1時間近く神事が行われます。その後、夕闇濃い中、広い境内で獅子舞・闘鶏楽・獅子舞が30分ほど奉納されます。2回目の獅子舞が終わった時には境内は真っ暗でした。

 

  神 輿                               赤鬼・青鬼

 

大 榊                                 闘鶏楽

 

 献饌(御旅所)                         楽人(御旅所)

 

    神事(御旅所)                     獅子舞笛方(御旅所)

 

獅子舞(御旅所)

 

闘鶏楽(御旅所)

 

獅子が本殿に頭を振る(神社)                     獅子舞(神社)    

 

  獅子舞(神社)                          闘鶏楽(神社)

祭りの栞(トップ)

 

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