鮎走の大神楽・奴振り

【祭礼日】9月18日
【場 所】鮎走白山神社(郡上市高鷲(タカス)町鮎立(アユタテ)堂ケ洞1959)

【日 程】12:00(自治会長宅で大神楽)、13:00(宮入り)、13:20~14:30(神事・初参り)、14:30~15:45(拝殿と境内で大神楽・奴振り)、15:50(餅投げ)

昼前に神社拝殿前で祭り参加者全員50人ほどが揃って記念撮影した後、皆さんどこかに行かれたのでどうしたのかと思っていたら、自治会長宅で大神楽を舞っていたそうです。それとは知らず神社で祭りの開始を待っていたので、今回は宮入りから見学しました。

宮入りの行列は神社下の鳥居から急坂を上ってきます。先に笛5人・鼓4人・拍子木で指揮する1人の囃し方が、境内入口に一列に並び囃子を奏し行列を迎えます。太鼓台・太鼓打ちの稚児3人・獅子・出花・警護役2人・奴振り13人の順で行列を組んでいます。行列の両脇にはオカメ・天狗・般若2人が控えています。警護役・囃し方は裃姿に一文字笠を被っています。

宮入りすると、奴振りの行列だけがそのまま拝殿を周回し奴振りを披露します。奴は、棒2人・毛槍5人と三叉鉾他2人・薙刀4人の13人ですが、鉢巻の色・襷の有無と掛け方・着物・履物などの衣装が、役によりそれぞれ異なりよく工夫されています。全員、白粉で顔を化粧しています。奴振りは3年毎に参加します。

次に、太鼓・鼓・横笛・笙などの楽人が奏する中、拝殿で神事が行われ、この1年間に生まれた子の初詣り(今年は10組ほど)の神事も併せて行われます。

神事が終わると拝殿で大神楽が舞われます。鮎走(アユバシリ)の大神楽は明宝地区などの大神楽とは少し異なっています。

獅子舞と太鼓打ちが同時並行で舞うことはなく、獅子舞が終わった後に稚児の太鼓打ちが始まります。獅子舞にササラ摺りの稚児は登場せず、代わりにオカメと天狗が獅子と共に舞います。また二人立ちの獅子で胴幕を絞り幣や剣を持って舞うなど、伊勢神楽の影響が強く出ています。

稚児3人による太鼓打ちではオカメ・天狗・般若が一列になって稚児と共に舞います。太鼓台の太鼓は稚児が打つ大太鼓の他に締め太鼓がありこれを大人が打ちます。獅子舞・稚児の太鼓打ちでは、ともに笛と鼓の囃子が奏されますが、獅子舞ではこれに加えて大人が太鼓台の締め太鼓を打ちます。

大神楽が終わると出花・警護役・奴振りの一行は、笛・鼓・太鼓の囃子が奏される中、行列を組んで神社から出て行きます。その後、拝殿前に敷かれた茣蓙の上で獅子舞が舞われます。獅子2頭(拝殿での舞では1頭)とオカメ・天狗が共に舞います。続いて稚児の太鼓打ちがあり、オカメ・天狗・般若が一列になって稚児と共に舞います。

この頃になると境内は人で一杯になり、最後に拝殿から景品付きの餅投げが行われます。景品交換所で1人の稚児が、景品の1升瓶を2本も抱えて喜んでいる笑顔が印象的でした。

 

  行列の宮入り                             太鼓打ちの宮入り

 

奴振りの宮入り

 

祝詞奏上                  初参り

 

獅子舞

 

 太鼓打ち                                  奴の退場

 

   獅子舞                                    太鼓打ち

 

        餅投げ                               景品を手にする稚児

祭りの栞(トップ)

 

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