【祭礼日】4月29日
【場 所】子護神社(加茂郡東白川村越原(オツバラ)2249)
【日 程】13:00~14:30
子護(コマモリ)神社の神楽獅子は、享保11年(1726年)子護神社の祭礼に、苗木藩主の要請で津島から真野門之太夫を招いて神楽を奉納したことに始まるといわれています。
明治初期の「神仏分離令」発布に際し、平田国学に共鳴していた遠山友禄藩知事(元の苗木藩主)は廃仏毀釈政策を徹底し、東白川村に唯一あった常楽寺も廃寺にし、その後も東白川村では寺院が再建されなかったため、現在でも村内に5つの神社を擁しながら全国で唯一お寺のない村、仏教習俗のない村になっています。
子護神社の例祭に先立って、三人立ちの獅子が宮入りし太鼓橋を渡って社殿に入ります。
獅子は緑の胴幕の背筋に広幅の赤の布が施され、後ろ脚役2人が竹で胴幕の両端を高く拡げています。獅子の後では黒紋付の着流し姿に鳥追い笠を被った4人が笛を吹き、1人が手に持つ味噌樽形の大締太鼓を打っています。
例祭神事の中で、巫女2人ずつによる「乙女の舞」「浦安の舞」と神楽獅子が奉納されます。
神楽獅子の舞には、宮入り・剣の舞・かやの舞・幣の舞がありますが、本祭の今日は、かやの舞と幣の舞が奉納されます。前夜祭では、かやの舞と剣の舞が奉納されるそうです。
かやの舞は二人立ちの獅子舞で、黒紋付の着流し姿の前足役が獅子頭を持ち、後ろ脚役が胴幕を広げて、笛・太鼓の囃子に合わせて舞います。後ろ脚役は、女性の長襦袢を赤の帯に尻端折りし黒の股引を着けています。
幣の舞では胴幕を絞り、獅子は右手に鈴を左手に御幣を持って舞います。
例祭が終わると、社殿から巫女4人と氏子役員2人がそろって餅投げをします。境内にはいつのまに集まったのか大勢の人が密集しています。餅投げ役は、それぞれ手に持った藁製の大きな角袋から餅を取り出して一つずつ投げます。
獅子の宮入り
乙女の舞 浦安の舞
神楽輿 かやの舞
幣の舞 餅投げ