神楽獅子(高田神社)

【祭礼日】4月28日
【場 所】高田神社(飛騨市古川町太江2669)

【日 程】10:00(式典)、12:00(神楽獅子・鶏闘楽=神社)、13:00(神輿渡御)、15:30(神事=御旅所)、17:00(神楽獅子・鶏闘楽=神社)

高田(タカタ)神社の「神楽獅子」は、春の例大祭の中で「鶏闘楽(ケイトウラク)」とともに奉納されます。

神楽獅子は二人立ちの雄雌獅子2頭による獅子舞で、演目には「釆(サイ)振り」「一つ上げ」「二つ上げ」「かけ合い」「きようふう」「玉取り」「高い山」の7曲があります。このうち釆振りは、悪魔払いの儀式とされ拝殿の前でしか舞われません。

鶏闘楽は「闘楽(トウケイラク)」とも称され、江戸時代から飛騨地方に伝わる芸能で、鉦打ちと太鼓打ちが大きな輪になって鉦・太鼓を打ち鳴らしながら踊ります。

踊り子20数人は、鳳凰(リーダーらしき2人は市松模様)と龍を染めた白の長着姿に黒の帯を締め一文字笠を被る男女児です。

鉦打ちは首から吊るした鉦を左手に持ち撞木(シュモク)を右手に持ち、別の撞木2丁を帯の後ろ腰に十文字にして差しています。太鼓打ち4人は胸に太鼓を付け撥(バチ)を両手に持っています。

拝殿で式典が終わると、拝殿前で鶏闘楽が奉納されます。その後、笛・太鼓の囃子に合わせて神楽獅子の釆振りなどが奉納されます。采振りでは、2頭の獅子は、白の紙で作られた采を両手に持って舞います。

13時、錦の筒袖・裁着袴(タッツケバカマ)姿に錦の陣羽織を着け陣笠を被る武者2人が放つ火縄銃の合図で神輿渡御が始まります。火縄銃は戦国時代、姉小路時光(小島時光)が神社に奉納したものと伝えられています。

渡御行列は、祓い役2人・天狗2人・大榊・武者2人・幟・鶏闘楽・獅子・大太鼓・小太鼓・笛数人・巫女6人・四神旗・神職3人・神輿・村人20~30人など100人を超える大行列です。

素襖(スオウ)姿に烏帽子を被る祓い役の1人は箒を持って道を払い、他の1人は塩を撒いて道を清めます。天狗は赤と黄緑の衣装で錫杖と天狗面を手に持っています。大太鼓は直径1mもある平太鼓です。大榊・幟・大太鼓・小太鼓・四神旗・神輿を台車で曳く人は、普段着の上に白の狩衣(カリギヌ)などを重ね着しています。

渡御行列は、飛騨朝霧街道を西に向かい緩やかな上り坂をゆっくりと進みます。途中4ヶ所で行列は停まり神輿の前に神饌を供え、鶏闘楽と神楽獅子が奉納されます。鶏闘楽は20数人が大きな輪になって踊るので、旧校舎運動場と思われる場所以外では街道の路上で行います。

神社出発から2時間半ほどかけてようやく御旅所に着き、神事が行われます。その後、同じ道を戻り途中1ヶ所で鶏闘楽と獅子神楽が奉納され、17時頃、神社一の鳥居前の路上で鶏闘楽と獅子神楽が奉納され、4時間かけた渡御が終わります。

昨年、この祭りを見学しに来た時は土砂降りの大雨で、最寄りのJR杉崎駅の駅舎から一歩も出ることなく祭りを見学せずに帰りましたが、今回は天候にも恵まれ、再訪した甲斐がある祭りでした。

 

     鶏闘楽(神社)                      神楽獅子・采振り(神社)

 

  武者の火縄銃発射                       渡御(大榊・幟・獅子)

 

      渡御(鶏闘楽)                     渡御(大太鼓・笛・巫女)

 

 鶏闘楽                                神楽獅子

 

    鶏闘楽                             神事(御旅所)

 

   渡御(神輿)                         神楽獅子(神社)

祭りの栞(トップ)

 

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