大神楽(岸劒神社)

【祭礼日】4月第三土・日曜日
【場 所】岸劒神社(郡上市八幡町柳町438)

【日 程】土曜日[試楽]7:30(年行事打出し=立石宅)、12:00(神事・大神楽奉納・昼食=岸劒神社)、20:00(お練り=本町)、21:00(年行事打上げ=平野本店)

日曜日[本楽]8:00(年行事打出し=平野本店)、11:00(八幡神社)、12:00(昼食=愛宕神社)、14:15(大神楽合同奉納=旧八幡町庁舎記念館前)、16:00(日吉神社)、19:00~20:00(渡御=宮ヶ瀬橋)、20:30~21:00(年行事打上げ=岸劒神社)

桜の花が散り終わる頃、郡上市の旧八幡町中心部にある三大神社(岸劒(キシツルギ)神社・日吉神社・小野八幡神社)の例祭がそろって行われ、大神楽が城下町一帯を巡行し各町で披露します。今回は試楽の土曜日に、駆け足で小野八幡神社・岸劒神社・日吉神社の順で三つの祭りを見学しました。

岸劒神社の大神楽は、寛文5年(1665年)八幡城主遠藤常友の発願により岸劔神社の神主らが神楽伝授を願い、翌年選抜された青年が上京し、吉田神道秘蔵の曲を伝授されたものといわれています。

小野八幡神社の大神楽と奴踊りを見学した後、昼前に岸劒神社境内に着くとちょうど大神楽の奉納が始まったところでした。「東西呼ばり」の口上の後、「唐子」2人が神楽堂の大太鼓を打ち、他の唐子1人が大太鼓の横に据えられている付太鼓を打ちます。また「ササラ摺り」1人が獅子と舞います。

小野八幡神社の獅子が雄獅子といわれ高く舞うのに対し、岸劒神社の獅子は雌獅子といわれ低い姿勢で舞います。

大太鼓を打つ唐子は顔を白化粧し金襴の着物に軽衫(カルサン)を着け、上が金襴で下が朱色の一文字笠を被り、白足袋に草鞋履きの小学生の男児です。ササラ摺りは唐子と同じ衣装ですが茶髪のカツラを被っています。付太鼓打ちも顔を白化粧し黒の着物に金襴の裃姿で一文字笠を被り白足袋に下駄を履いている中学生です。

東西呼ばりは紺の格衣(カクエ)・袴姿に黒の立烏帽子(タチエボシ)を被っています。唐子とササラ摺りとともに舞うおかめは鈴と扇を持ち、市兵衛は鍬を持っています。

境内の2ヶ所で大神楽を奉納した後、露払い・幟・出の花・巫女・唐子・鼓打ち・神楽堂・笛吹き・おかめ市兵衛・東西呼ばり・ササラ摺り・獅子などの順で行列を組んで石段を降りて八幡町の市街を南北に走るメイン通りに出ます。

神社を出て最初の舞い場が殿町(トノマチ)です。この日ばかりはメイン通りは歩行者天国になっていて広々とした舞い場で大神楽が披露されます。岸劒神社の大神楽をここまで見学し、岸劒神社から600mほど南にある日吉神社に向かいました。

岸劒神社例祭の本楽では、旧八幡町庁舎記念館前での三社合同奉納の前に小野八幡神社で、合同奉納の後に日吉神社で大神楽を奉納します。本楽での一番の見所といわれる新町から岸劒神社への渡御では、他地区へ伝授することが禁止されている秘曲の「神乗秋月」に続いて、宮ヶ瀬橋上で「神車(シングルマ)」が奏されます。

 

唐子(岸劒神社)

 

唐子・ササラ摺りと獅子(岸劒神社)                        巫 女           

 

神楽堂                                        笛吹き

 

東西呼ばりとおかめ・市兵衛(殿町)                  唐子とササラ摺り(殿町)   

祭りの栞(トップ)

 

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