上苅安の大神楽(神明神社)

【祭礼日】4月5日
【場 所】神明神社(郡上市美並町白山417)

【日 程】13:00(打ち出し=上苅安公民館)、13:30(神社へ巡行)、13:45~14:15(神事=神社)、14:15~15:00(大神楽=神社)、15:00(花奪い・餅投げ=神社)

上苅安(カミカリヤス)の大神楽は、明治26年(1893年)頃に同じ美並町の下苅安から習得したものだそうです。毎年4月5日に催されていましたが、今年は不幸があり10月20日(日)に半年延期されました。

上苅安公民館で1時間ほど会食した後、公民館前で大神楽を打ち出し、行列を組んで笛・太鼓で囃しながら300mほど先の神明神社に向かいます。

【行 列】行列は、先祓2人・祢宜・梵天(東西呼ばり)・巫女・供物・榊2人・笛7人・花2本・幟2本・太鼓打ち兼ササラ摺り3人・付け太鼓打ち2人・太鼓台・鼓打ち2人・神楽堂・獅子・後祓2人などの順で、それぞれに見護(警護)1人合計7人が付き添い、総勢50人余になります。

美並町の大神楽神楽堂の多くは、金箔の社と大太鼓・付け太鼓が一緒に据えられていますが、上苅安の神楽堂には社だけが据えられ、大太鼓と付け太鼓は別の太鼓台に据えてあります。また付け太鼓は、他地区では1台のところ上苅安では2台あります。

巡行では神楽堂は格衣(カクエ)姿の4人が担ぎ、太鼓台は子供たちが曳きます。宮入りすると拝殿を右回りに三周しますが、神楽堂と太鼓台は一周だけして配置につきます。

【衣 装】太鼓打ちとササラ摺りの男児は唐子風上衣に軽衫袴(カルサンバカマ)を着け、5色(赤・緑・黄・紫・ピンク)のプロペラ型の笠を被っています。

神楽堂の担ぎ手・梵天・供物担ぎは白の格衣姿に烏帽子を被り、獅子の胴幕に入る獅子方は紺色の着流し姿に白足袋・下駄を履いています。

先祓・後祓・見護・榊持ち・花持ち・幟持ち・笛吹き・付け太鼓打ち・鼓打ちはいずれも羽織袴姿です。

【大神楽】最初に梵天(東西呼ばり)がこれから舞う大神楽の趣旨を口上します。この時、梵天の両隣には巫女さんが並んで立ちます。他地区では見られない光景です。神社での大神楽では、本殿に向かって(他の演者には背を向けて)梵天と巫女2人が横一列に並び梵天が口上を述べます。

大太鼓は太鼓打ちの一人が打ち、他の一人は後ろで打つ所作をし、付け太鼓は大人の2人が打ちます。獅子の胴幕には獅子頭持ちを含め5人が入り竹を立てて胴幕を拡げます。獅子とササラ摺りは舞いながら1曲ごとに境内を3周します。

大神楽の曲目は「こすずみ」・「雄獅子」・「雌獅子」・「道行」・「愛宕様」・「堂廻り」・「 しゃぎり」の7曲あります。

大神楽の奉納が終わると、花2本が横に倒され皆さん競って縁起物の飾り花を奪い合います。

その後、自治会長の打つ太鼓の合図で、境内に設けられた櫓2ヶ所から同時に餅が投げられます。洗濯挟みセット・ティッシュペーパーなどの日用品の景品番号(1~6番)が入った餅も混じっているので、皆さん番号札を持って景品と交換してもらいます。

 

梵天と巫女(上苅安公民館)                      大神楽(上苅安公民館)

 

巡行行列                                     神楽堂 

    

拝殿を三周(笛吹き)                             大神楽(神社)

 

大神楽(神社)

 

花奪い                                     餅投げ

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