お鍬祭り(白鬚神社)

【祭礼日】3月11日
【場 所】白鬚神社(可児市土田3662-1)

【日 程】15:00~16:00

白鬚(シラヒゲ)神社の「お鍬祭り」はその年の豊作を祈願して行われる「田遊び」で400年以上前から続くとされる行事です。3年前にもこの祭りを見学しましたが、今回も神社の近くにある土田小学校の生徒数十人が見学に来ていました。

社殿で祈念祭の神事が行われた後、境内で、鍬おろし・田起し・田かき・代すり・種まき・祝詞・田植え・ささら太鼓・鳥追いの順で、田遊びの行事が行われます。宮司は社殿での神事だけ携わり、田遊びでの祝詞や祭文奏上は禰宜(ネギ)役が行います。

演者は、白の単衣を尻端折りし股引を着け手拭を頬被りした白装束の6人と白の単衣に黄の格衣(カクエ)を羽織り黒の烏帽子を被った禰宜役1人です。皆さん素足に草鞋を履いています。

最初に、農業の仕事始めを意味する「鍬おろし」が行われます。禰宜役とヒョットコ面を付けた2人が揃って柏手を打った後、鍬を打ち下ろす所作をします。次に、1人が鍬を持って「田起し」の所作をします。

次に、「田かき」が行われます。茶色の張りぼての馬頭面を被った馬役と竹の棒の先端に人参をぶら下げ馬の手綱を曳く先導役と馬が曳く代掻き道具を持つ役の3人が境内を周回します。愛嬌を振りまく馬に子供たちが触ろうとして賑やかになります。次に、1人が鍬を横にして苗代を均す「代すり」の所作をします。

次に、「種まき」が行われます。境内中央に筵が敷かれ、その前に注連縄が巻かれた木桶が置かれます。木桶には紙垂(シデ)を付けた榊の枝が立てられています。筵の上に禰宜が座りその後ろには田かきの馬と2人が立ちます。禰宜が祭文を奏上しながら座ったままで種を蒔きます。

次に同じ姿勢で禰宜が「祝詞」を奏上した後、立ちあがって木桶の中の丸い小石をばら撒きます。「田植え」です。「種まき」・「祝詞」・「田植え」が連続して行われるので見逃してしまいそうです。(種まきの写真は3年前のものを掲載しています)

次に、白衣の3人により「ささら太鼓」が行われます。1人がササラを持ち、その後ろに竹の棒に吊り下げた桶胴太鼓を担ぐ2人が続き、ササラを摺り太鼓を打ちながら「エイコニナガナガ デンデンコク(栄古に長々、伝々穀)」と唱和し境内を周回します。

次に、白衣の5人により「鳥追い」が行われます。鳥の絵が描かれた紙を付けた竹4本を4人がそれぞれ持って境内を走り回り、その後ろを鍬を持った1人が追いかけます。やはり子供たちが鳥の絵に触ろうとして賑やかになりますます。

田遊びの行事が終わると、見学者にお膳板に置かれた「オネリ」・「一本箸」・「お鍬」の3点セットが授与されます。オネリは赤飯を丸く握ったものです。お膳板・一本箸・お鍬はいずれも生の桧を削って作られたものです。

お鍬は、縦横3cm×5cmほどの大きさの鍬部に長さ20cmほどの柄を付けたもので、これに稲穂と榊が括り付けられています。土田小学校の生徒たちには神事が始まる前にお鍬は配られています。

 

祓所でお祓い                                    鍬おろし

 

 田起し                                       田かき

 

代すり                                        種まき

 

  田植え                                      ささら太鼓

 

         鳥追い                               一本箸・オネリ・お鍬

祭りの栞(トップ)

 

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