甘酒祭り(千虎白山神社)

【祭礼日】3月第一日曜日
【場 所】千虎白山神社(郡上市八幡町吉野408)

【日 程】12:00(伊勢神楽=千虎公民館)、13:00~(式典=神社)、13:20~14:40(伊勢神楽=神社)、13:30~(甘酒振る舞い=神社)

千虎(チトラ)白山神社の「甘酒祭り」は、一年の無病息災を祈願する祭りで江戸時代初期から続くとされ、かつては甘酒6斗余を社前にすえた大釜で煮立て、村人は一人ずつ名前を呼ばれて一椀の甘酒を受け、全員飲み終わると一同ときの声をあげて大釜を囲み残った甘酒をたいらげたといわれます。

現在は、直径1mほどの大鍋で作られた甘酒を予め用意された茶碗で飲み、残りは各自が持ち込んだヤカンに酌んで家に持ち帰っているようです。翌年の甘酒の番を担当する当元さんは、当日の甘酒祭りの最中にクジ引きで決めているそうです。

この甘酒祭りの中で「伊勢神楽」が奉納されます。古くから伊勢神楽の奉納は行われていましたが、一時中断し途絶えたので習い直しのため大正初期に岐阜県関市から神楽を習得したそうです。

神社から200mほど離れたところにある千虎公民館で伊勢神楽を披露した後、金箔の社と大太鼓を乗せた神楽台とともに笛・締め太鼓で囃しながら神社に向かいます。

神楽台は神社に着くと拝殿内に安置されます。本殿で式典が行われた後、拝殿で獅子神楽が奉納されます。舞手は小中学生の男児3人で、「五三の桐」紋の付いた黒や紺の長着に白と赤の帯を締めています。

最初に、格衣(カクエ)姿に烏帽子を被る1人が、大幣(オオヌサ)を掲げて「東西、東西、天下泰平、国土安穏、五穀豊穣、氏子繁盛として、白山様へ伊勢神楽舞い始められ候や~」と口上を述べます。郡上市内で行われている「大神楽」でみられる「東西呼ばり」と似ています。

舞の最初は二人立ちの獅子で、先舞は獅子頭を持ち、法被姿の青年が後舞となり拡げたピンクの胴幕の端を持って舞います。

次は一人立ち獅子で、胴幕を首に巻き付けて右手に丸房の幣を、左手に鈴を持って舞います。この時、舞手は獅子頭の中に付いている丸棒を口に咥えて獅子頭を支えています。次に、元に戻り胴幕を拡げて二人立ちで舞います。

舞は、3人の舞手が一人ずつ順番に奉納します。伊勢神楽が始まるとまもなく大鍋の甘酒が参拝者に振る舞われます。

 

大鍋で甘酒を作る                             神楽台    

 

    伊勢神楽舞手の3人                    伊勢神楽始めの口上を述べる

 

伊勢神楽(1人目)

 

  伊勢神楽(1人目)                       甘酒が振る舞われる

 

  舞手も甘酒を頂く                        伊勢神楽(3人目)

 

伊勢神楽(3人目)

祭りの栞(トップ)

 

inserted by FC2 system