節分会・裸祭り(宝光院)

【祭礼日】2月節分の日
【場 所】宝光院(大垣市野口1丁目39-1)

【日 程】8:00(大般若経輪読)、10:00(豆打式)、13:00(裸男の練り込み)、14:30(みそぎ川渡り=杭瀬川)、14:50(心男遷座)、15:00(福徳利剣木授与)

宝光院は伝教大師の創建と伝えられる古刹(コサツ)で、左目を伏せ右目を開いた御本尊の姿から「ひだりめ不動」ともいわれています。

節分会は8時の大般若経輪読から始まり、この日8回行われる最初の豆打式が10時に行われます。11時の豆打式では櫓の上からも紙袋に入った豆が撒かれました。

予定時間より20分ほど早く厄年の裸男の群れが、5人が横一列になり肩を組んで境内に現れ、「わっしょい、わっしょい」と掛け声を上げながら「練り込み」を始めます。今年は節分の日が日曜日と重なったため裸男は例年より多く140~150人にもなります。

裸男は「宝光院裸祭」と書かれた六尺ふんどしと腹巻を締め、頭には「左目不動宝光院節分会」と書かれた鉢巻きを締め、白足袋を履いています。行列から輪の一団になるとバケツの水「力水」が勢いよく掛けられます。一旦宿に戻り小休止の後、境内に現れ練り込み力水が掛けられます。

14時30分、いよいよ「みそぎ川渡り」が始まります。練り込みと同じように5人が横一列になり境内から長い行列を組んで、宝光院のすぐ南にある野口橋を渡って杭瀬川の対岸に出ます。杭瀬川の流れは緩やかですが川幅は20mほどあり、裸男たちは膝まで浸かる冷たい川水の中を勢いよく進み厄を落とし身を清めます。

裸男が川を渡って寺の境内に戻ってくると、3人の若者が組む騎馬に乗った「心男(シンオトコ)」が本堂から板の特設階段を降りてきて境内で練り込みます。「心男遷座」です。心男もふんどし姿ですが裸足で、鉢巻・腹巻・手首には紅白の布切れ「御布礼」をたくさん付けています。

練りはすぐに終わって、心男は裸男たちの手で仰向きに担ぎ上げられますが、この時には御布礼はすでに全部取られてなくなっていました。

見物人も厄落としのため心男に近付こうとしますが容易ではありません。力水を掛けられることも覚悟しなければなりません。災いや厄を一身に集めた心男は、再び騎馬に乗って本堂に戻り御祈祷を受けて厄落としをします。

心男遷座が終わると「福徳利剣木(フクトクリケンボク)授与」が行われます。利剣木は白い布で包まれ赤い紐で括ってある木の棒で、籾殻とともに米俵の中に入っています。

櫓の上から利剣木が入った米俵が裸男の群れの中に投げ込まれ、たちまち激しい奪い合いとなります。俵からは大量の籾殻がこぼれ出し、裸男たちに力水が勢いよく掛けられます。利剣木を手にした福男が定まると、最後の豆打式が行われ祭りは終わります。

 

  豆打式                                       練り込み

 

       みそぎ川渡り                           心男遷座

 

        心男遷座                           福徳利剣木授与(俵を投げる)

 

福徳利剣木授与(利剣木を奪い合う)

祭りの栞(トップ)

 

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