樽見の十一日祭り(白山神社)

【祭礼日】1月11日(旧暦)
【場 所】白山神社(本巣市根尾樽見104-2)

【日 程】10:30(禊ぎの儀)、11:00(式典)、11:45(直会)、12:00(競射神事)、13:30(総直会・サイコロ占い)

「樽見の十一日祭り」は、旧暦一月十一日に行われる白山神社の正月祭りです。

祭礼の前日に、輪番制の当番宅に集まり祭りで使用する「神箸」・豆腐田楽・競射(キョウシャ)神事用の的と矢などを作ります。

神箸は、自然の太さのままのうるしの木を長さ1尺2寸に切り、12人分を束ねたものを12把作ります。閏年は長さ1尺3寸で13人分を13把作ります。神箸は当日神前に供え、祭礼が終わると神社の椽の下に入れておき翌年境内で焼くそうです。

豆腐田楽は、神社境内の孟宗竹を切り出し割って田楽の串を作ります。串の長さは1尺2寸(閏年は1尺3寸)で、先端を二つに割きここに豆腐を挿し、毎年300~500本作ります。

【禊ぎの儀】祭りは、「役男」を務める若者2人の「禊ぎの儀」から始まります。根尾川の河原に立てられ注連縄が張られた斎竹(イミダケ)の前で、役男が下帯一枚になり拝礼した後、雪解け水が流れる根尾川に入り川幅10m、高さ3mほどの堰近くまで進み水垢離をします。

【直 会】献饌・祝詞奏上などの神事が行われた後、拝殿で直会が行われます。拝殿の上座に神職を中央にその左右に役男2人が座り、下座に区長と役員2人が座ります。参列者の前に置かれている膳には、大豆2粒・大根漬2切れ・豆腐田楽・味噌汁が載っています。

下座の3人から神職・役男にそれぞれ御神酒が供され三々九度の盃事がなされた後、そろって御神供(ゴシンク)を頂きます。参拝者にも御神供の御飯が授与され皆さん掌で受けて食します。

【競射神事】次に、拝殿前から鳥居の前に設けられた的に向かって「競射神事」が行われます。合計12本の当り具合いでその年の豊凶を占います。

的は、竹を編んで美濃紙を張り重ねた直径80cmほどのもので、生米をすり潰して水を入れた白汁で白丸を書き、残りの白汁に麻殻の灰と摺り込んだ墨汁で黒丸を書いています。

矢は十二握りの長さの竹で、矢羽根は山鳥の羽根を用いたものが雄、紙を用いたものが雌となっています。

役男は、年長者が雄、年少者が雌と名付けられ、拝殿前に敷かれた筵の上から雄・雌の役男がそれぞれ2本ずつ矢を放ちます。この時、相方は筵の上に座って待ちます。矢拾いは親に付き添われた子供が行い、拾った矢は役男に渡します。雄・雌位置を二度替え、それぞれ2本ずつ合計12本矢を放ちます。

競射神事が終わると、参拝者に田楽が配られます。この後、当番宅で祭り関係者一同による「総直会」と「サイコロ占い」が行われますが、予習不足で知らずに見学しないで帰りました。

サイコロ占いは、参加者が山組と里組の2組に分かれ、大根で作った3cm角のサイコロを木の柄杓に入れて、厚手の板の上で山組と里組が交互に13回ずつ振り、その出た目の数の合計数が多い方が勝ちとする行事で、山組が勝てば材木の値が上がり、里組が勝てば五穀豊穣になるとされているそうです。

 

禊ぎの儀

 

         献 饌                        直会の膳(手前)と神箸(奥)

 

     直 会                           御神供の御飯を頂く

 

競射神事

 

競射神事の的                           豆腐田楽を配る

祭りの栞(トップ)

 

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