飛騨古川の三寺まいり

【祭礼日】1月15日
【場 所】円光寺(飛騨市古川町殿町11-11)・真宗寺(飛騨市古川町三之町3-10)・本光寺(飛騨市古川町弐之町1-17)

【日 程】16:00(点灯式=まつり広場)、16:00~21:00(雪像ろうそく=古川町市街地、千本ろうそく・祈願とうろう流し=瀬戸川沿い)

「飛騨古川の三寺まいり」は、毎年1月15日(お七夜様)の夜、浄土真宗の宗祖親鸞聖人の遺徳を偲び、町内の3つの寺(円光寺・真宗寺・本光寺)を詣でる伝統風習で、200年以上も前から続いています。

明治・大正時代、野麦峠を越えて信州の製糸工場に出稼ぎしていた女性たちが年末に帰省し着飾って三寺にお参りし、これを結婚相手を探す男性たちが見守ったことで出会いの場となり縁結びの行事としても根付いたのだそうです。

円光寺の西側にある「おまつり広場」で16時から「点灯式」が行われます。雪を固めて作った「雪像ろうそく」は高さ2m余もあり、飛騨市長と観光協会長の2人が踏み台に上がって松明から雪像ろうそくに点火します。

振袖にコートやショールを着けたモデル役の11人は記念撮影した後、円光寺の南側を東西に流れている瀬戸川に向かいます。川には約10m間隔でコンクリート製の渡り板があり、その上に高さ1mほどの雪像ろうそくが置かれています。また四角の赤いぼんぼりに入った千本ろうそくも約1m間隔に置かれています。

円光寺南東側の瀬戸川の一画には長さ4~5mの鉄製の細長いろうそく立てが4台置かれていて、ここでモデル役はそろって点火した赤や白の千本ろうそくを立ててお参りします。

白色のろうそくを立てるのは良縁成就の「お願い参り」で、願いが成就したら翌年、赤色のろうそくを立てて「お礼参り」をするのだそうです。その後、モデル役は3組に分かれてそれぞれの寺に向かいます。

隣の円光寺に行くと、境内には2基の大きな篝火(カガリビ)が焚かれています。本堂では地元の吉城(ヨシキ)高校の生徒が進行役を務める「三寺まいり対話型イベのト」が催されています。参加自由なので覗いてみると結構大勢の人が幾つかの円卓を囲んで自己紹介から始めていました。

本堂正面左には高さ70~80cm、直径25cmほどの本物のろうそくが立っていました。まだ火は灯っていませんが、今夜から始まる夜通しの読経の灯りになるのだそうです。

その後、メイン通りを歩くと通りの真ん中には点灯式で見たと同じくらいの高さ2m余の雪像ろうそくが何本も並び置かれていました。今年は雪がほとんど降らなかったので雪像ろうそくの数は例年より少ないそうです。

メイン通りでは、赤・白の千本ろうそく(1本300円)や「祈願とうろう」(1丁500円)などを売っています。祈願とうろうには願い事と名前を書いた紙を貼り瀬戸川に流します。「家内安全」・「子宝授受」など願い事の四字熟語サンプル14種が書かれた紙がテーブルにおいてあります。

暗くなってきたので撮影スポットに行くと大勢のカメラマンが犇めくようにして撮影していました。しばらく後ろで待っていると皆さん交代してくれるので、好位置とは少しずれていますがなんとか写真が撮れました。

写真を撮ることに気を取られて、真宗寺と本光寺の様子を見に行くのをすっかり忘れてJR飛騨古川駅に向かいました。

 

点灯式(まつり広場)                          円光寺     

 

     ろうそくが並ぶ瀬戸川                 ろうそくを立てお参りする(瀬戸川)

 

祈願とうろうに願い事と名を書く                ろうそくを買い求める  

 

ろうそくを立てお参りする(瀬戸川)

 

        祈願とうろう                       祈願とうろう流し(瀬戸川)

祭りの栞(トップ)

 

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