御田植祭(気比神宮)

【祭礼日】6月15日
【場 所】気比神宮(敦賀市曙町11-68)

【日 程】14:00~14:30(式典)、14:30~15:15(御田植)

気比(ケヒ)神宮の御田植祭は、かつては30坪ほどの神田で行われ300年の歴史があるとされていますが、現在は境内の一角に設けられた斎田で行われています。

拝殿で式典が行われた後、注連縄で囲まれたテントの下を斎田として御田植の行事が行われます。斎田には砂が敷き詰められています。

早苗が置かれた八足台(ハッソクダイ)を前にして、「田長(デンチョウ)」と「曽於登咩(ソオトメ)」を先頭にして「苗乙女(ナエオトメ)」10人が2列になって並びます。

田長は、赤銅色の狩衣(カリギヌ)姿に烏帽子を被り御幣を襟に差しています。曽於登咩と苗乙女は、濃紺の絣の半着姿に黄の帯を締めピンクの襷を掛け、青の手甲脚絆を着け手拭いを姉さん被りし、御幣を両手で持っています。拝礼の後、苗乙女は斎田の左右に5人ずつ分れて立ちます。

最初に、曽於登咩が苗乙女10人に早苗を配ります。次に、田長が朳(エブリ)を持って盛砂を崩し田に拡げ田を均す所作をします。

次に、八足台前で田長が御幣を両手で持って「神の御(ミ)田植えはきょうで候早乙女」と2回歌います。次に、田長・曽於登咩・苗乙女全員で「袖うちかづいて 田を植えようよ早乙女 田を植えようよ早乙女」と2回歌います。

次に、八足台から見て左側の苗乙女5人が御幣を帯に差してから斎田に入り、そろって早苗を横一列に並べ田植えの所作とします。次に、先ほどの田植歌を同じように歌った後、右側の苗乙女5人が斎田に入り早苗を横一列に並べます。

以上を1サイクルとしてこれを3回行います。田長と全員が歌う御田植歌はそれぞれ異なり、いずれも2回ずつ歌います。

2回目の御田植歌は次の通りです。

田長 「田植えようよ早乙女 笠買うてきようよ」 

全員 「笠買うてたもなら なおも田を植えようよ なおも田を植えようよ」

3回目の御田植歌は次の通りです。

田長 「いかにつ早乙女 手筒山を見おこせ」

全員 「げにきつと見たれば 黄金の花も咲き候 米(ヨネ)の花も咲き候 

    秋の垂穂(タレホ)の なびきたりや八束穂(ヤツカホ) なびぎたりや八束穂」

斎田に6列の早苗が並べられると、田長が「千歳(センザイ)千歳千歳や ちとせの千歳なり」と2回歌い、続いて全員で「万歳(バンザイ)万歳万歳や よろず代の万歳なり」と2回歌って御田植の行事が終わります。

その後、拝殿前で神事奉仕者・参列者全員で直会(御神酒拝戴)をし、田長・曽於登咩・苗乙女はそろって記念写真を撮ります。

 

 八足台前に整列する              曽於登咩が早苗を配る

 

田長が朳で田を均す

 

 苗乙女が田に入る                         苗乙女が早苗を植える

 

曽於登咩が早苗を配る                       田長が朳で田を均す

 

全員で御田植歌を歌う                     苗乙女が早苗を植える

 

御田植が終わった斎田                       直会(御神酒拝戴)

祭りの栞(トップ)

 

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