三国祭(三國神社)

【祭礼日】5月19~21日
【場 所】三國神社(坂井市三国(ミクニ)町山王6-2-80)

【日 程】19日10:00(例大祭)、20日10:00(中日祭)、10:30~12:00(山車神社奉納)、12:00(神輿・山車発幸祭)、12:30(神社前で奉納山車の子供囃子方共演)、13:00~19:00(神輿・山車巡幸)、19:00(還幸祭)、21日10:00~21:00(後日祭=各山車蔵に山車展示)

三国(ミクニ)は九頭竜川の河口に位置した港町で、江戸時代には川端に60有余の米蔵が軒を連ねて、近畿や松前へ向かう幾十艘もの千石船で賑わったといわれます。

三国祭は、富山県高岡市の御車山祭(ミクルマヤママツリ)・石川県七尾市の青柏祭(セイハクサイ)とともに「北陸三大祭り」の一つといわれ、江戸時代中期の宝暦年間(1751~1764年)から続く伝統行事です。

祭りの中心となる武者人形を乗せた山車は全部で18基あり、この山車を曳く地区は30区ほどあり3~8年毎に「山番」を務めます。毎年6基が奉納しますが、今年は「三国祭保存振興会」の山車も出るので奉納山車は合計7基になります。

18基の神輿はいずれも歌舞伎の触りなどを題材とした武者人形を乗せますが、唯一、8年毎に山番となる桜町区の山車は、枝垂れ桜の木を摸した山車となっています。桜山車は宝暦3年(1753年)に始まるといわれています。

安永3年(1774年)、桜山車ではなく武者人形の山車を巡行したところ木場町・今町(ともに現在の桜町区)を含む一帯を全焼する大火が起こり、大火は桜山車を巡行しなかった神罰とされ、以降は「永代桜」の名で、町を大火から守る象徴として巡行が続けられていました。

現在は8年毎の奉納となっていますが、この年には桜山車の桜を戴いて台所に飾り火の用心とするそうです。残念ながら今年は桜町区は山番ではありませんでした。

祭りの中日20日午後、神社前に奉納山車が勢ぞろいし奉納山車の子供囃子方の共演が行われた後、一番山車・二番山車・神社行列・三番~七番山車の順で行列を組んで御旅所に向かいます。

神社行列は、巫女・大榊・武者・獅子・太鼓・鉾・四神旗・舟神輿・大神輿などです。

今年の奉納山車の順番と武者人形は次の通りです。

一番:岩崎区直江兼続、二番:中元区茨木童子、三番:滝谷区柴田勝家、四番:喜宝区「暫」鎌倉権五郎景政、五番:元新区猩々舞、六番:下台区明智光秀、七番:三国祭保存振興会弁慶の立ち往生。

武者人形は山番の区が半年以上かけて作ります。つまり題材を替えて毎年新しく作られた武者人形が山車に乗って登場するのです。

武者人形の高さ4~5mを含め山車全体の高さは6mほどになります。その昔は10mを超える山車もありましたが、市中に電線が張り巡らされるようになってから現在の高さに制限されるようになったそうです。

山車は二層構造の外輪式で、三国の狭い路地でも小回りが利くように前方中央に小さい車輪が一つ付いた三輪型です。山車両脇の外輪は直径120cmほどあり、山車の後方には梶棒が付いています。山車は20人ほどで曳きます。

山車の上層に、武者人形・山車の運行を指揮する4人・山車に電線がかからないよう竹竿を持つ2人が乗ります。

下層には、太鼓・三味線・笛の囃子方10人ほどが乗ります。山車の前面で締め太鼓2台と平太鼓1台を打つのは子供2人です。黒襟の赤の半纏姿に黄の襷を掛け、顔化粧しねじり鉢巻きを締めています。

囃子は、通り囃子・もどり囃子・待ち囃子・ねり囃子の4曲で、通常は締め太鼓2台だけを打ちますが、もどり囃子だけは締め太鼓2台と平太鼓1台を打ちます。

通り囃子は山車が初めて通る道でゆっくりとしたテンポで奏し、もどり囃子は2度目に通る帰り道で早いテンポで奏し、待ち囃子は山車が止まっている時や休憩時に奏し、ねり囃子は山車が自分の町内に近くなると奏します。

山車が進む狭い道の両側には500軒余の露店が軒を連ねているので、露店の屋根を次々にハネ上げてもらい山車は進みます。山車は16時半頃駅前通りに勢ぞろいした後、18時過ぎから高張提灯を先頭にしてそれぞれの町に戻ります。

 

中日祭(神社)                            武者行列 

 

舟神輿                                 大神輿

   

三番滝谷区(柴田勝家)      四番喜宝区(鎌倉権五郎景政)      五番元新区(猩々舞)

 

 一番岩崎区(直江兼続)                    二番中元区(茨木童子)

 

 六番下合区(明智光秀)                     奉納山車の子供囃子方

 

七番三国祭保存振興会(弁慶の立ち往生)          七番山車の辻回し               

  

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