和久里の壬生狂言

【祭礼日】4月中旬の金~日曜日(子と午の年)
【場 所】西方寺(小浜市和久里21-14)

【日 程】金曜日10:00~17:00(壬生狂言)、土曜日10:00~11:30(市の塔供養)、12:45~18:30(壬生狂言)、日曜日10:00~17:00(壬生狂言)

壬生狂言は鎌倉時代、円覚上人(1223~1311)が、大勢の群衆を前にして最もわかりやすい方法で仏の教えを説こうとして創始したものといわれます。鉦・太鼓・笛の囃子に合わせ、仮面を被った演者が一切「せりふ」を用いず無言で演じます。

和久里(ワクリ)の壬生狂言は江戸時代の中頃に京都から若狭・小浜に伝わったとされ、明治45年(1912年)和久里地区の住民が、かつて「市塔尊」のあった八幡宮前の狂言師から伝習し壬生狂言の奉納を初めて行い、以後6年毎に奉納されてきました。

その後1942年を最後に和久里の壬生狂言奉納は長く途絶えていましたが、1978年復活し、現在では西方寺境内に建立された「市の塔」七年祭の供養として、子と午の年に奉納されています。

和久里の壬生狂言の演目は、「とろろすべり・狐釣り・愛宕詣り・座頭の川渡り・寺大黒・餓鬼角力・花盗人・腰祈り・炮烙(ホウラク)割り」の9曲あります。

本家の京都・壬生寺の壬生狂言30曲と対照すると、ほぼ共通するのは和久里の9曲のうち6曲で、「狐釣り・座頭の川渡り・腰祈り」の3曲は壬生にみられないそうです。しかし江戸時代中期の壬生狂言60曲には「狐釣り・座頭の川渡り」がみられるそうです。

金~日曜日の3日間とも昼食休憩を挟んで9曲上演しますが、曲の順番は日により異なります。今回は土曜日に行き、市の塔供養と壬生狂言を見学しました。市の塔供養では、施餓鬼供養・大般若経転読・宝塔縁起奉読が行われます。

 

  施餓鬼供養                                大般若経転読

 

     舞 台                                 とろろすべり

 

   狐釣り                                    愛宕詣り

 

座頭の川渡り                                  寺大黒

 

餓鬼相撲                                    花盗人

 

  腰祈り                                   炮烙割り  

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