睦月神事(賀茂神社)

【祭礼日】2月第三日曜日(4年毎=2015年)
【場 所】賀茂神社(福井市加茂町7−2−16)・睦月神事会館(福井市大森町33-29)

【日 程】7:00(待ち太鼓)、10:00(扇の本・神輿渡御)、12:00~16:00(睦月神事=睦月神事会館)

睦月(ムツキ)神事は、賀茂神社に伝わる800年の伝統をもつ神事芸能で、五穀豊穣、天下泰平を予祝して演じる田遊びの一種です。中世芸能の様子がよく残っているといわれます。

神事当日8:00神社に参拝した後、神社下の大坂家で身支度を整え、獅子舞・奴を先頭に扇の本・神輿を中心にして行列を組んで、2時間かけて500mほど先の祭場となる睦月神事会館に向かいます。会館に着くと、明神参り(練り込み)・油おし(三重の輪を作り練り棒を打ち合う)・張り子(直径2mの大根・鯉・盃・樽などを描いた張り物を叩く)・祝詞奏上の後、神事芸能を奉納します。 

舞台は四隅に米俵を置きその上に1間四方の戸板を載せたもので、これを若者が囲み声を掛けたり舞子の世話をします。

【演 目】祝い中・ささら・さいやいや・扇の本・士官取太夫(在所褒め・鍬初め)・田囃子・士官取太夫(苗代打ち~苗褒め)・蚕囃子・士官取太夫(福道呼び)・福道・献魚囃子・士官取太夫(牛褒め・田掻き)・苗取唄・十二段文、の順に演じます。祝い中・ささら・さいやいやは田楽舞で、扇の本以下は田遊びです。

【祝い中】華やかな烏帽子を被り手に扇を持った10人の舞子が一人ずつ、若者たちの掛け声と手拍子に合わせて舞います。この舞は笛や太鼓などの楽器を使いません。舞子役を務めるのは3才から小学6年生までの男の子です。男の子が足りないときは女の子に務めてもらっています。

【ささら】花笠を被り手にささらを持った4人の舞子が同時にささらを鳴らしながら舞います。大太鼓と笛の伴奏が付きます。

【さいやいや】祝い中を舞った同じ10人の舞子が一人ずつ、若者たちの「サイヤイヤ」という掛け声と手拍子に合わせて舞います。大太鼓と笛の伴奏が付きます。

【扇の本】日・月、松・竹、鶴・亀の絵に加えて「五穀豊穣」と書かれた長さ2.5mの大きな扇と、「天下泰平」と書かれた大団扇が振られ、これを囲む囃子方の地区の男たちが、太鼓に合わせて手拍子を打ちながら囃子詞(コトバ)を唱えながら舞います。囃子詞は七段あり、賀茂神社の神様を称え国の繁栄と豊作を願います。

【士官取太夫】種まき太夫と牛使い太夫の二人が、舞台に置かれた大太鼓(直径約90cm)を田と見立てて挟んで立ち、詞を語り合います。扇の本・田囃子・蚕囃子・献魚囃子の間で4回行われます。

【田囃子・蚕囃子・献魚囃子】士官取太夫と囃子方が掛け合いで歌い、囃子方の地区の男たちが祭場いっぱいに踊り廻ります。

【十二段文】舞台に据えられた大太鼓を若者が一人ずつ叩き、収穫を祝う歌を十二段にわたって歌います。隣では役員たちを次々に胴上げします。

 

祭場と舞台                                   張り子

 

  祝い中                                     ささら

 

    笛 方                                   さいやいや

 

さいやいや                                   扇の本

 

 士官取太夫                                 田囃子 

 

献魚囃子                                   十二段文

祭りの栞(トップ)

 

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