今市場の獅子芝居(朝熊神社)

【祭礼日】10月第三日曜日
【場 所】朝熊神社(江南市今市場町宮前27)

【日 程】14:30~15:00

「獅子芝居」は神前に納める獅子神楽から発生したもので、寛政年間(1789~1801年)、三河の岩蔵・岩治・作蔵の3人が獅子芝居の原形を考え出し、天保年間(1830~1844年)、この3人から習い受けた三河の壽作と尾張の市川柳助(リュウスケ)(龍介)により、芸能としての獅子芝居に洗練され各地に広められたといわれます。

今市場の獅子芝居は初代今村三光(サンコウ)が市川柳助の芸風を継いだもので、その後、今村新丸などの手によって伝承され、「梅川忠兵衛新口村の段」「傾城阿波鳴門子別れの段」「石童丸別れの段」「朝顔日記大井川の段」などの外題が演じられ、昭和31年(1956年)に愛知県の無形民俗文化財に指定されました。

平成18年(2006年)には地元の有志により、「新丸座」を率いる今村新丸座長に弟子入りした三ッ口鎌光を代表者として、獅子芝居伝承のための「伝統芸能保存会」が設立されました。

14時頃、朝熊神社に着くとあまり人影がありません。唯一の芸能指導者であった三ッ口鎌光さんが昨年12月に亡くなられ、今年は「澤村一座」の方が代わりに演じるとのことです。

最初は、二人立ち獅子舞の「幕の舞」で、黒紋付の着物を着け獅子頭を被り右手に鈴を左手に御幣を持った子供が獅子頭を被って舞います。後ろには絞った胴幕を持つ大人が付いています。

次は、一人立ち獅子舞の「幣の舞」で、黒の着物を着け獅子頭を被り右手に鈴を左手に御幣を持った大人1人が舞います。五穀豊穣と悪魔払いを祈願します。

最後に、外題名は分かりませんが10分ほど獅子芝居が演じられました。赤の長襦袢に黒紋付の着物・股引を着け、白の帯に脇差を差し獅子頭を被った2人が演じます。さわりだけを演じたようです。

三ッ口鎌光さんの後継者がおられるのか、今市場の獅子芝居はどうなるのか先が心配です。

 

幕の舞

 

幣の舞

 

獅子芝居

 

祭りの栞(トップ)

 

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