【祭礼日】10月第二日曜日
【場 所】白鳥神社(豊川市上長山町火防14番)
【日 程】14:00~16:00
東三河の笹踊りは、江戸時代の将軍職が交代した際、その慶賀のために朝鮮から派遣された「朝鮮通信使」の影響を受けた踊りともいわれており、東三河地方の19ヶ所で舞われています。地区により違いはありますが、唐子衣装に笠を被った3人が胸に付けた太鼓を打ちながら踊る、という点では共通しています。
同じ様な踊りとして三重県鈴鹿市須賀社の唐人踊り、岡山県瀬戸内市疫神社の唐子踊りが知られています。
豊川市上長山町では、上地区の若宮八幡神社・中地区の素盞鳴神社・下地区の白鳥神社の3ヶ所で笹踊りが奉納されています。今回は下地区白鳥神社の笹踊りを見学しました。
本殿で神事が終わると、笹踊りの踊り子3人が胸に付けた太鼓を打ちながら本殿から階段を下り出てきます。
踊り子は赤の上衣・赤の裁着袴(タッツケバカマ)姿に赤の布で顔を隠し素足に草鞋を履き、朝鮮の伝統的な帽子の一種である「笠子帽(カッ)」に似た笠を被っています。
笠の鍔(ツバ)部分は幅が広く緑色、笠の中央にある頭を覆う部分は銀色で、笠には竹ヒゴに赤・青・緑・黄・紫の短冊を付けた「花串」4本が十文字に付いています。
踊り子は、4~5人が被る1頭の獅子に先導され参道から鳥居まで出て、鳥居前で太鼓を打ちながら笹踊りを踊り、その後、境内と御旅所前でも踊ります。御旅所では笹踊りに引き続いて神事が行われます。
境内に戻ると、社務所前には大勢の人が揃い餅投げの景品などを整える作業をしています。本殿での神事前に運びこまれた大八車には餅投げ用の餅が入った米俵が五つも載っています。社務所の屋根の庇と大八車の米俵には、数多くの花串が飾られています。
帰りの電車の都合で、盛大に行われるであろう餅投げは見学せずに帰りました。
本殿から出る踊り子 踊り子を先導する獅子
笹踊り(鳥居前)
境内に向かう獅子 笹踊り(境内)
笹踊り(御旅所前)
御旅所の祠 神事(御旅所)
餅投げの景品交換所 餅が入った米俵