水法の芝馬祭り(白山社)

【祭礼日】8月1日(旧暦)(2018年から9月第一土曜日に変更)
【場 所】白山社(一宮市浅野字白山16)

【日 程】11:30~14:00(芝馬作り=神社)、14:30~15:30(地区内巡行=神社~正高寺~水法川)

「水法(ミズノリ)の芝馬祭り」は、水法白山社に伝承されている男児を中心として行われる祭礼で、旧暦の8月1日(八朔の日)に行われています。

弘安4年(1281年)夏、蒙古来襲のおりに諸国の神々は博多に集まって神風を呼び、敵船を沈没させて撃退に成功し勝利を納めることができました。神々がこの国に帰ってきた時、ちょうど芝(チガヤ)刈りの真最中だったため、その芝で馬を作ってお迎えし勝利を祝したのが芝馬祭りの始まりと伝えられています。チガヤは牛馬の飼料にもなっています。

祭礼当日は午前中から、白山社境内に年番(ネンバン)の大人と「芝馬祭保存会」の人たち約20人が集まり、手分けして芝馬作りに取り掛かります。芝馬の主材料となるチガヤは予め小川に浸しておきます。

芝馬の頭と口はチガヤを編んで作り、胴はたくさんの芝を藤蔓(フジヅル)で束ねて作ります。四本足は樫の枝で作り、目は眉として赤唐辛子を、目玉としてほうすきの赤い実を茄子2ヶにそれぞれ埋め込みます。またトウモロコシ1本と茄子2ヶで芝馬の陽物とし、尾としてトウモロコシの枝を数本束ねて本体後部に挿し立てます。

長さ2m余、重さ約60Kgにもなる芝馬が出来上がると、車輪の付いた台の上に括り付け、引綱としてのたくさんの綱を芝馬の前後に縛り付けます。神職が御幣で芝馬をお祓いをし、年番の1人が芝馬に塩をまいて清めます。

いよいよ揃いの青の法被を着けた男児の出番です。全部で20人ほどいます。法被の襟には「水法獅子連」と描かれています。白山社の例大祭で獅子頭を被って練り歩く「子供獅子」の法被です。芝馬の前方を小学校4~6年生が、後方は1~3年生が受け持ちます。6年生の2人が芝馬の両脇で一段と太い綱を持ちます。

地区内をくまなく1時間ほど練り歩きます。途中、神社の500mほど南にある正高寺で休憩します。最後に水法川(新般若用水路)の橋の上から芝馬を川に投げ込んで流します。氏子は芝馬の訪れによりこの一年の災厄を免れるといい、また子供たちは芝馬の綱にとまれば無病で健やかに育つといわれています。

 

            芝馬の頭部                   トウモロコシ・唐辛子・ほうずき・茄子

 

頭部に目を付ける                        出来上がった芝馬

 

芝馬をお祓いする                          神社を出発する

 

    地区内を巡行する                       芝馬を水法川に投げ込む

祭りの栞(トップ)

 

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