笹踊り・七福神踊り(引馬神社・八幡社)

【祭礼日】8月第一土・日曜日
【場 所】引馬(ヒクマ)神社(豊川市御津町御馬梅田1-1)・八幡社(・豊川市御津町御馬塩浜2)

【日 程】土曜日19:30~21:00(奉納煙火・手筒煙火)、日曜日14:00~21:00(引馬神社~御馬湊~引馬神社~西御馬辻~御馬城跡~八幡社~敬円寺~南部小学校~十王~石川屋前~引馬神社前~引馬神社)

【笹踊り】東三河の笹踊りは、江戸時代の将軍職が交代した際、その慶賀のために朝鮮から派遣された朝鮮使節使の影響を受けているともいわれており、東三河地方の19ヶ所で舞われています。地区により違いはありますが、唐子衣装に笠を被った3人が胸に付けた太鼓を打ちながら踊る、という点では共通しています。

御馬(オンマ)では、踊り手は「やんよう神」と称され、鯉口シャツに錦織りの陣羽織・手甲と紫の裁着袴(タッツケバカマ)を着け、白布のシャグマと市女笠を被っています。踊り手3人は高校2年生で、足りない時は1年生から補充するそうです。

引馬(ヒクマ)神社から八幡社までは「三ッ星」を、八幡社から引馬神社までは「半追い」を、八幡社と引馬神社への宮入りでは「宮入」を、歌に合わせて踊ります。

【七福神踊り】天保年間(1831~1845年)に御馬(オンマ)地区に伝わったといわれています。七福神のうち弁財天の代わりとして白狐が左手に朱塗りの男根、右手に扇を持って現れ、他の六福神をたぶらかし先導して踊るという変わった七福神踊りです。

弁財天は、大太鼓・締め太鼓とともに据えられた弁天堂の社から踊りをご覧になっているといいます。

大漁祈願の踊りでは白狐を先頭に縦一列になって杖を持って踊ります。豊年祈願の踊りでは白狐を真ん中にして輪になり、杖か鈴を持って踊ります。(大黒天は鈴の代わりに小槌を持ちます) 八幡社と引馬神社への宮入りでは縦一列で綱を持って踊ります。

踊り手は高校1年生で、足りない時は保存会から補充するそうです。六福神の面は被っていると暑くて重いので踊りが終わった後、脱いだ面を中学2年生の7人が持ちます。これを面持ちといいます。

七福神踊りの囃子は弁天堂の太鼓に合わせて、法被姿の小学4~6年生約50人が笛を吹きます。

【行 列】14時、警護・氏子役員・笹踊り・七福神踊りの一行が引馬神社を出発し、神社近くの御馬湊に向かいます。最初に白狐が浜で踊った後、笹踊りと七福神踊りが浜の手前で踊ります。

この後、神社に戻り、高張提灯・東西氏子会長・警護・猿田彦・剣鉾・豊年鉾・神輿・神職・氏子役員・笹踊り・弁天堂・七福神・子供笛の順で行列を組んで八幡社に向かいます。途中、西御馬辻と御馬城跡(西新幹線下)で笹踊り・七福神踊りの順で10分ほど踊ります。

八幡社に着くと、笹踊りの宮入りと七福神踊りの宮入り・豊年踊りが奉納された後、拝殿で御祈祷が行われます。

16時半、再び行列を組んで八幡社を出発し、敬円寺と南部小学校で七福神踊り・笹踊りの順で踊ります。八幡社を出てからは踊りの順番が逆になります。南部小学校から神社に戻る途中で七福神踊り・笹踊りの一行と神輿は分かれます。

【とうふ】17時半頃から、十王(新幹線下)で「とうふ」という行事が行われます。直径10cm、長さ5mほどの竹の上部に御幣とされる白い紙に包まれた直方体のとうふが付けられています。とうふの下からは4本の綱が伸びています。竹の下部1mには縄がびっしりと巻かれ持ち手も付いています。

着物袴姿の29才の若者7~8人が、このとうふを立てたり倒したりしています。神社境内で立てたまま運ぶ練習をしているといいますが、道路脇の田んぼの中に飛び込んだりして泥んこです。この若者たちは朝からお酒を飲み通しだそうです。

田んぼには青々と茂った稲が育っていますが、よく見ると土嚢(ドノウ)で田の水の出口が塞がれており、おまけに消防ホースで田に水が補充されています。どうも田んぼの主の公認の下でとうふ行事が行われているようです。

1時間ほどでとうふ行事が終わり、20mほど先に控えていた神輿の前をとうふと三又鉾(ミツマタホコ)が進み、神輿の一行はその後ろに続き神社に向かいます。七福神踊り・笹踊りの一行は、先ほどの十王で踊った後、石川屋前と引馬神社前でも踊ります。

引馬神社前の秋葉神社横で御祈祷の後、御神酒拝戴が行われます。御神酒を注ぐのは小姓役の少年2人です。

【宮入り】19時、とうふと三又鉾の宮入りが始まります。羽織袴姿に山高帽を被った10人ほどがとうふを、着物袴姿の若者たちが三又鉾を倒れないように4本の綱を引っ張り、持ち手の縄で持ち上げたりして拝殿前まで運びます。この間10人ほどが締め太鼓と笛で囃します。

とうふと三又鉾が拝殿前の左右に立てられると、氏子役員・神輿・弁天堂が宮入りします。次に、七福神踊りの宮入り・豊年踊りと笹踊りの宮入りの順で踊りが奉納されます。

 

七福神踊り(御馬湊)                             渡御(神輿)  

 

          弁天堂                                七福神踊り(御馬城跡)

 

  笹踊り(八幡社)                             笹踊り(敬円寺)

 

 とうふ(十王)                                三又鉾(十王)

 

 七福神踊り(石川屋前)                         七福神踊り(神社前)

 

とうふと三又鉾を拝殿前に運ぶ                        笹踊り(引馬神社)  

祭りの栞(トップ)

 

inserted by FC2 system