【祭礼日】7月20日に近い金~日曜日
【場 所】豊川進雄神社(豊川市豊川西町134)
【日 程】金曜日[小祭]17:30~21:45(手筒煙火・打上花火・からくり煙火)、土曜日[中祭]17:30~21:45(笹踊り・綱火・手筒煙火)、日曜日[大祭]10:00(東西山車出発)、11:00(例大祭)、12:30(かぶり獅子出発)、16:00~19:00(神輿渡御)
豊川進雄(スサノオ)神社の夏祭りは、もとは雨乞いの祭りで春に行われていたのが、元禄年間(1688~1704年)に夏に行われるようになったといわれます。
夏祭りは3日間行われ、「綱火」「手筒煙火」「大筒」などの花火、「笹踊り」「かぶり獅子」・山車巡行・神輿渡御など多彩な行事が催されます。
このうち、鳥居の外から拝殿に一直線に張られた長さ120mの2本の麻綱を伝って300本以上の花火を連続して走らせる綱火は県の無形民俗文化財に指定されています。今回は「中祭」の笹踊りを見学しました。
東三河の笹踊りは、江戸時代の将軍職が交代した際、その慶賀のために朝鮮から派遣された朝鮮使節使の影響を受けているともいわれており、東三河地方の19ヶ所で舞われています。
17時30分、羽織浴衣姿の東西会所の2人が拝殿前に設けられた櫓の上に立ち、綱火に点火すると花火は鳥居の方向に走ります。これを合図にして笹踊りの踊り子3人が縦一列になって胸に付けた太鼓を打ちながら拝殿前から鳥居に向けて進みます。踊り子の両側には、踊り歌の歌方10数人が付き添います。
踊り子は、籠目模様の陣羽織・亜麻(アマ)色の裁着袴(タッツケバカマ)姿に白の手甲を着け白足袋・草鞋を履き、金色の朝鮮の伝統的な帽子「カッ」を被り、赤の布で顔を覆っています。
歌方は、刺子(サシコ)半纏・厚手のズボン姿に地下足袋を履き、そのうち3人は、卵型の白の提灯をそれぞれ4ヶ付けた笹竹を持っています。
鳥居前の両側には東会所と西会所の櫓が設けてあり、踊り子たちが鳥居前に着くと、東西の櫓の上に立つ羽織浴衣姿の各3人が手筒煙火に点火します。踊り子3人は手筒煙火からこぼれ落ちる火の下で笹踊りを奉納します。「火垢離」のようです。
その後、東西の山車の前など各所で踊ります。この時、歌方は踊り子をぐるりと囲んで歌を歌います。
途中、豊川進雄神社が現在地に遷る前にあったので元宮と呼ばれる稲田神社で笹踊りが奉納されます。19時過ぎに鳥居前に戻り、再度火垢離を受けながら笹踊りが奉納されます。この後、境内で綱火・手筒煙火・大筒などが行われます。
笹踊りは、大祭の神輿渡御に参列し踊りを披露しますが、この時は笹持ちは同行しないようです。
綱火に点火 踊り子が境内を進む
鳥居前の櫓で手筒花火を上げる 笹踊り(鳥居前)
笹踊り(道中) 元宮へ向かう
笹踊り(元宮) 笹踊り(西の山車前)
笹踊り(道中) 笹踊り(鳥居前)