御田植祭(尾張大国霊神社)

【祭礼日】6月第四日曜日
【場 所】尾張大国霊神社(稲沢市国府宮1-1-1)

【日 程】10:00~11:00(本殿祭)、11:00~11:30(御田植=神田)

「尾張大国霊(オワリオオクニタマ)神社」は尾張国の総社とされ、尾張国の国府が近くにあったことから一般には「国府宮(コウノミヤ)」と呼ばれ、旧暦1月13日に行われる「国府宮はだか祭り」が有名です。

尾張大国霊神社の御田植祭は、神社拝殿での本殿祭の中で「田舞」が奉納された後、神社の北側にある神田で行われます。

本殿祭が終わると、奉書を捧げ持つ神職を先頭にして「苗持ち」・「奉耕者」・囃子方・早乙女・歌方の順で行列を組んで神田に向かいます。

苗持ちは、白の狩衣(カリギヌ)に烏帽子を被り、神前に供えられた早苗2束を竹籠に載せて進みます。奉耕者は、白の上衣・黄の括り緒(ククリオ)袴姿に角笠(ツノガサ)を被る男性10人で、先頭の2人は天秤棒に吊るす大太鼓を担いでいます。

囃子方は、緑の狩衣・白の袴姿に烏帽子を被り大太鼓と締め太鼓を打つ1人・笛を吹く3人・控えの1人、合計5人です。

早乙女は、青の上衣・赤の括り緒袴姿に赤の襷・白の手甲・薄墨色の脚絆を着け花笠を被る14人です。歌方は、白衣・緋袴姿の少女5人です。

神田に入ると、神職・歌方・囃子方はテントの中に控え、その前に早乙女が一列に並び、歌方の田植歌と囃子方の笛太鼓の音に合わせて、神田を周回しながら田舞を舞います。

早乙女は一周するとテント前に一列に並び、列の中央に立つ神職が神前に供えられた早苗2束を田の中に投げ入れます。これを合図にして早乙女は田に入ります。

早乙女が田の中で横一列に並ぶと、早乙女の後ろに早苗の束を持つ奉耕者が並びます。田の両側の畦では2人が「田植え縄」を田の水の中に沈まないように引っ張ります。田植え縄には赤や白の目印が付いています。

準備が整うと、早乙女は田植歌と笛太鼓の音に合わせて、手にした苗束を前・左・右に振った後、田植え縄の目印に沿って一斉に苗を植えます。早乙女は苗が無くなると後ろの奉耕者から苗束を受け取り後退しながら苗を植えます。

早乙女による田植えは7~8分で終わり、残りは奉耕者が植えます。生育した稲は秋に刈り取られ、11月23日の新嘗祭(ニイナメサイ)で神前に供えられます。

 

神田に向かう神職                             苗持ち   

 

大太鼓を担ぐ奉耕者                            早乙女    

 

 歌 方                                 囃子方

 

田 舞

 

      田 舞                            田に苗を投げ入れる

 

 早乙女が田植えをする                      奉耕者が田植えをする

祭りの栞(トップ)

 

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