御田植祭(真清田神社)

【祭礼日】5月第二日曜日
【場 所】真清田神社斎田(一宮市北小渕字道上53)

【日 程】10:00(神事)、10:30~11::00(田植え踊り・御田植)

真清田(マスミダ)神社は、社伝によれば神武天皇33年に創建されたとされる古社で、尾張氏祖神の「天火明命(アメノホアカリノミコト)」を祭神とする尾張国の一宮です。

真清田神社の御田植祭は、大正4年(1915年)から始められた伝統行事で、「真清田神社農業奉賛会」14地区の持ち回りで奉仕されているそうです。

御田植祭は、真清田神社から東に2.5kmほど離れた場所にある斎田で行なわれます。斎田には石の大きな鳥居があり、斎田の周囲には注連縄が張り巡らされ、祠の前に設けられた祭壇には神饌とともに神水を入れた白の甕と早苗3把が供えられています。

奉仕者をお祓いし、祭壇前で祝詞奏上・玉串奉奠がなされた後、囃子方が奏する笛・太鼓の囃子と作男の歌に合わせて、早乙女が斎田を一周しながら田舞を舞います。

囃子方は、緑の狩衣(カリギヌ)姿に引立烏帽子(ヒキタテエボシ)を被り大太鼓と締め太鼓を打つ1人と笛方2人です。作男は、薄茶の狩衣・白の軽衫(カルサン)姿に烏帽子を被る6人です。

早乙女は、緑の小袖に白の帯・赤の襷・水色の手甲脚絆を着け、姉さん被りした手拭いの上に花笠を被る地元の女性17人です。

田舞が終わると、神職が甕の神水を斎田に注ぎ早苗3把を斎田に投げ入れます。この後、早乙女が斎田に入り斎田に張られた「田植え綱」の赤の目印に沿って早苗を植えます。早乙女の後ろに控える作男は、早乙女の持つ早苗が無くなると次の早苗束を渡します。

早乙女による田植えは7~8分で終わり、神職により斎田の一角に忌み串が立てられます。植え残しの部分は田植え機で植えられるそうです。

植えられる早苗は、伊勢神宮から授与された籾種を育てた「イセヒカリ」で、収穫された新穀は11月23日に行われる新嘗祭(ニイナメサイ)で真清田神社と伊勢神宮に奉納されます。

日本酒専門のWEBメディア「SAKETIMES」によれば、イセヒカリは1989年に伊勢神宮の神田で栽培されていたコシヒカリが2度の台風ですべてなぎ倒されてしまった時に、倒れずに残った2株が試験栽培を重ねて生まれた品種で、コシヒカリよりも美味しく、茎が太くて倒れにくく病気にも強いため無農薬・無化学肥料でも栽培しやすいのだそうです。

 

奉仕者をお祓いする                           神水と早苗  

 

 囃子方                      田植え歌を歌う作男

 

田植え踊り

 

   神水を斎田に注ぐ                       早苗を斎田へ投げ入れる

 

 早乙女が斎田に入る                        斎田に早苗を植える

 

斎田に早苗を植える                        斎田に忌串を立てる

祭りの栞(トップ)

 

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