【祭礼日】4月第二日曜日
【場 所】上千両神社(豊川市千両町開津田85)
【日 程】10:00~14:00(山車地区巡行)、14:30~16:30(神社で笹踊り、御旅所へ渡御・還御)、16:40(餅投げ)
東三河の笹踊りは、江戸時代の将軍職が交代した際、その慶賀のために朝鮮から派遣された「朝鮮通信使」の影響を受けた踊りともいわれており、東三河地方の19ヶ所で舞われています。地区により違いはありますが、唐子衣装に笠を被った3人が胸に付けた太鼓を打ちながら踊る、という点では共通しています。
同じ様な踊りとして三重県鈴鹿市須賀社の唐人踊り、岡山県瀬戸内市疫神社の唐子踊りが知られています。
13時過ぎに現地に着きバス停から上千両(カミチギリ)神社に向かって歩いていると、餅を詰めた俵8俵と紋入りの白い布10数枚を縛り付けた笹竹を載せた大八車を曳いている10人余の一団に出会いました。朝10時から祝い事のあった家・厄年の家を巡行しているそうです。皆さん御神酒が相当入っているようでゆっくりと巡行します。
途中、接待所で飲み直し14時頃神社に到着すると、鳥居下から大八車を引っ張って本殿に向けて猛ダッシュして、本殿階段に大八車を乗り上げさせます。そして神職のお祓いを受けます。本殿横には、「投餅米沢山」・「タオル沢山」と奉納者名を書いた看板6本と白・青・黄色のタオルを沢山縛り付けた笹竹が何本も立ててあります。
14時半、御旅所への神輿巡幸に先立ち境内で笹踊りが始まります。踊りに先立って神職が踊りの輪に塩を振りかけます。
踊り子の子供3人は唐子衣装・裁着袴姿に胸に太鼓を付け、薄化粧した顔に口紅を塗り、頭上の笠から顔をスッポリ覆う赤い布を垂らしています。踊り子の周りを祭り袢纏・股引姿に赤頭巾を被った青年20人ほどが囲んで笹踊り歌を歌います。この時互いに袢纏の背中を掴んで輪を作るので中の踊り子の姿はよく見えません。
神輿の巡幸の露払いとして直垂姿の般若面が先頭に立ち、鬼2匹、獅子1頭も出ます。般若面と鬼2匹はいずれも腰に注連縄を巻いています。鬼が持つ棒の先に付いた色御幣を子供が欲しがり、獅子には頭を噛んでもらいます。巡幸の途中2~3ヶ所で笹踊りがあります。
御旅所での神事が終わり神社に還御すると境内2~3ヶ所で笹踊りが踊られます。この時も踊りに先立って神職が踊りの輪に塩を振りかけます。笹踊りが終わると本殿回廊から餅投げが行なわれます。餅はそのまま投げるものとタオルに包んで投げるものと2種類あったようです。
餅入り俵を積んだ大八車 大八車を本殿に疾走させる
祝儀披露の看板と笹竹 鬼の持つ幣を取る
御旅所での神事 露払いの般若
獅子に頭を噛んでもらう 踊り子
笹踊り
神 輿 餅投げ